1 内覧会の模様

光和 最新映像機器内覧会を開催 ソニーがバーチャルプロダクションを展示

光和はこのほど「2024 最新映像機器内覧会」を開催した。4年ぶりの開催となった同内覧会は約2000名が来場し、熱心に展示製品を見入っていた。今回の内覧会では、ソニーの出展が注目を集めていた。
ソニーは、「VENICE 2 8K MPC―3628」と「VERONA(ベローナ)」によるバーチャルプロダクションを紹介した。VENICE 2 8K MPC―3628は、新開発8.6Kフルフレームイメージセンサー搭載したCineAltaカメラ。16ストップの広大なラチチュードにより、幅広い輝度条件下でハイライトから暗部まで豊かな階調を表現することができ、奥行き感ある美しい映像や自然なスキントーンの描写を実現する。さらに、X―OCNまたはApple 4K ProRes 4444および422 HQ記録フォーマットによる本体内部記録に対応する。また、センサーの読み出しエリアを選択することで、1台で多様な映像制作用途に対応。8.6K 3:2 30FPSによる大画面・高解像度コンテンツの制作や、8.2K 17:9 60FPSの8K番組制作、さらに多くの映画制作に用いられる撮影フォーマットであるSuper35mm相当での5.8K 17:9 90FPSや、5.8K 6:5 48FPSでのアナモフィックレンズによる撮影も可能。さらに、世界初の8ポジション光学式NDフィルターも搭載している。
一方、VERONAは、自由なサイズと形状で大画面を構築でき、臨場感のある高精細な映像を映し出す高画質LEDディスプレイのCrystal(クリスタル)LEDに、バーチャルプロダクションによる映像制作向けに最適化した燃える。バーチャルプロダクションとは、大画面LEDディスプレイに映し出した3D背景映像でスタジオ内に仮想空間を創り出し、その中で人物など実在の被写体の撮影と合成を同時に行う映像制作技術だが、VERONAはディープブラック&低反射コーティング技術は、独自の表面処理を施すことで深く引き締まった黒の映像表現を実現している。加えて隣接するLEDディスプレイやスタジオ用照明機材からの光の影響によるコントラスト低下も大幅に低減。これらの深い黒の映像表現と低反射性能の二つを同時に実現することで、ディスプレイに映し出される映像とディスプレイの前で演じる俳優や撮影セットとのコントラストの差異を軽減でき、仮想空間と現実が自然に融合した映像制作が可能なほか、撮影後の調整にかかる時間とコストも大幅に低減するという。(全文は2月21号3面に掲載)

この記事を書いた記者

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成澤誠
放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。