朋栄、InterBEEで「FOR―A IMPULSE」を初披露
朋栄(東京都渋谷、清原克明社長)はこのほど、Inter BEE 2024メディア向け出展概要説明会を開催した。
冒頭、清原克明社長は、コロナ禍に伴い、FPGAなど半導体の入手が極めて困難になり、1年半~2年間、思うように製品を納入できない状況が続いた。これが業績にも直撃し、約2年間厳しかったという。最近になり半導体不足もようやく解消されてきたことから、製品の納入もできるようになり、昨期(2023年10月~2024年9月)は明らかに回復基調になったとした。
また、子会社の朋栄ティ・エム・エスと朋栄システムサービスカンパニーを朋栄に吸収合併して統合した。
10月からスタートした54期の重点施策として、製品・ソリューションについて新製品「FOR―A IMPULSE」の市場導入、IP製品・システム案件の対応を強化、クラウドソリューションの拡充を図る。
販売・マーケティングについては、国内ではキー局や地方局などの重要案件の受注を狙う、海外ではグローバルサウス市場(インド、ベトナム、インドネシア、中近東)のさらなる拡大を図り、海外で必要とされるソリューションを提供していく。放送市場もしっかり取り組むとともに、放送外の市場を開拓していく。
品質については、品質向上へのさらなる取り組みを推進、自社製品によるシステムだけでなく、アライアンス製品を含めたシステムでも〝Total FOR―A〟の品質保証ができる体制を構築する。子会社の統合もこの一環となるものという。
次に副社長の曽我正博氏がInter BEEの展示概要について説明した。今回のテーマは「FIND YOUR NEXT INOVATION」。現在、IP、SDI、ハイブリッドなど市場の転換期にあり、朋栄はユーザーに寄り添い最適な〝解〟を提供。
今回のブースは30小間(昨年25小間)。ブースは4つのコーナーに分かれている。Media over IP(MoIP)コーナーでは、マルチベンダー環境、複数のアイランド環境をつなぐHi―RDS(階層型RDS)を紹介する。
FOR―A IMPULSEコーナーでは、ハードウェア機器の機能をソフトウェア化して搭載するソフトウェアデファインドに取り組んできた朋栄が、機能統合型ライブ制作システム「FOR―A IMPULSE」のプラットフォームを初披露する。
クラウド/エッジソリューションでは、クラウドコンソール「ceacaa(シーカ)」、ルーティングスイッチャー&オールインワン・ライブシステム「MFR―3100EX」、小型1M/Eビデオスイッチャー「HVS―190シリーズ」、小型モバイルトランスミッター「Dejero EnGo3」(Dejero)、イベントプレイヤー「IEP―500/500R」(IBE)を紹介。また、エヌ・ティ・ティ・スマートコネクトのデータセンター内に「FOR―A IMPULSE」を設置、幕張メッセ会場から制御することで、オンプレミス環境、クラウド環境をシームレスに連携するデモを実施する。
バーチャルソリューションでは、スペインのAlfalite社LEDパネルを設置し、朝日放送テレビ/アイネックスが制作した背景CGを活用して、XR演出のデモを行うほか、カメラトラッキングシステム 「StarTracker Max」(Mo―Sys Engineering)、カメラトラッキングシステム 「LinkBox2」(VGI)、などを紹介する。
(全文は10月28日号3面に掲載)
トップ画像は清原克明社長
この記事を書いた記者
- 放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。
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