スタジオブロス、法人向け自動変換サービス

スタジオブロス(東京都港区、金子元隆社長)は、3DCGアセットを高品質なリアルタイムコンテンツ向けデータに自動変換する法人向けサービスの試用提供を開始したと発表した。
日本国内でのメタバース市場は成長を続けており、市場規模は2023年度で2851億円規模から2027年度には2兆円までに急激に拡大すると予測されている(総務省 令和6年版情報通信白書による)。その中でも、Unreal Engineなどのゲームエンジンを活用するリッチなメタバースコンテンツ制作に必要なリアルタイムアセットへのニーズが増加しているが、国内ではそのリアルタイムアセットが不足している。
既存のCGデータをリアルタイムアセットに転用する場合、データ変換作業工数や最適化のスキルを持つ人材を必要とすること、また、リアルタイムアセット制作を提供する事業者が国内に少ないことが課題となっている。
スタジオブロスはこうした課題に対して、ゲームエンジンを活用する案件へのリアルタイムアセット制作をサポートすることを目的として、法人向け自動変換サービスを開発した。
自社での使用だけでなく、Epic Gamesが提供するFabからアセットを公開することで、Unreal Engine、Unreal Editor for Fortnite(UEFN)でも活用することができる。
具体的には、ゲームコンテンツ制作、バーチャルプロダクション向け背景アセット制作、テレビ番組やVR(仮想現実)/MR(複合現実)/メタバースコンテンツ制作、製造業界における3Dプロダクト・コンフィギュレーター制作、アパレルや玩具のイーコマース事業分野での商品製造などの様々な領域で、データを預かるだけで専門のスキルがなくても手軽にアセット活用を可能にする。
試用サービスの概要は以下の通り。
▽サービス対象:法人ユーザー
▽受入データ:Autodesk Maya(2020―2023)シーンファイル + Autodesk Arnold(6・0・3―7・1)で制作した3Dモデルデータ
▽変換データ:Unreal Engineで展開可能なアニメーションがついていない3Dモデルデータ(Unreal Engine 5 Projectファイルを納品)
▽利用料金:無料(期間:2024年11月28日~ 正式サービス提供開始までを予定)
(全文は12月4日号3面に掲載)

預かった受入データをUnreal Engineで展開可能な3Dモデルデータへ変換

預かった受入データをUnreal Engineで展開可能な3Dモデルデータへ変換

この記事を書いた記者

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成澤誠
放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。