SIGGRAPH Asia 2024 ソニーが360度透明ライトフィールドディスプレイ

「SIGGRAPH Asia 2024」が2024年12月3日(火)~12月6日(金)に東京国際フォーラムにおいて開催された。展示会も併設されており、多数の企業が出展したが、そのうちソニーとパナソニックの展示をレポートする。
 ソニーグループブースでは、ソニーグループの各社から、クリエイションを支える技術を紹介した。
 「360度透明ライトフィールドディスプレイ:多人数で楽しむ次世代3D映像技術」(ソニー)は、HOE (Holographic Optical Element) スクリーンという透明スクリーンを活用した新方式の円筒型裸眼3Dディスプレイ。感光性のフォトポリマーフィルムにレーザー光を照射すると、物体光(拡散光)と、参照光の2本のレーザー光が照射され干渉縞が発生する。干渉縞が記録されたフィルムに、参照光と同じ波長と入射角の照明光を当てると、フィルムを透過するときに、物体光と同じ振る舞いをする再生光が発生し、逆に参照光と異なる条件の光はそのまま透過する。
 パナソニックは、SIGGRAPH Asia 2024の展示会に「MeganeX superlight 8K (メガーヌエックス スーパーライト ハチケー)」を実機展示。
 「MeganeX superlight 8K」は、SteamVRトラッキング対応で片目4KのマイクロOLEDを搭載した、超軽量VRヘッドセット。軽量化をとことんまで突き詰めた設計と、顔圧がほぼかからない装着方式により、圧倒的な軽さと快適性を実現。10bit HDRに対応し、90Hzで駆動する片目4K解像度のマイクロOLEDパネルと、パナソニックグループが独自開発したパンケーキレンズを搭載し、OLEDならではの黒の表現と相まって、世界最高水準のVR映像体験を実現した。
 世界最高水準の解像度のマイクロOLEDパネルを搭載しながらも、部品0・1㍉単位厚みにまでこだわり抜き、徹底した軽量化設計を施して185㌘未満という圧倒的軽さを実現。
 軽量化のポイントは、細くしなやかなヘッドストラップと額部(おでこ)のみで重量を保持できる「顔圧ほぼゼロ」設計。MeganeX superlight 8Kのライトシェードはその名の通り光を遮光するだけのふわふわ、やわらか設計。顔に当たってもほぼ圧を感じることはないという。
 基本的な開発はパナソニックが行い、製品化および販売をShiftall(シフトール)が行う。すでにShiftallで予約を開始している。価格(税込)は24万9900円。製品の納入は2025年2月ごろを予定している

この記事を書いた記者

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成澤誠
放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。