第50回日本ケーブルテレビ大賞 番組アワード グランプリは大垣ケーブルテレビ

一般社団法人日本ケーブルテレビ連盟(JCTA、東京都中央区、今林顯一理事長)は、9月6日(金)、ザ・グランドホール(東京都港区)を会場に、「第50回日本ケーブルテレビ大賞 番組アワード」贈賞式を開催した。
 受賞局をはじめとするケーブルテレビ事業者を中心に約150名が参加した。グランプリ総務大臣賞は、大垣ケーブルテレビ(岐阜県)が制作した「守れ!美濃柴犬~高校生研究班の奮闘記~」が受賞した。

 グランプリ総務大臣賞は、大垣ケーブルテレビの「守れ!美濃柴犬~高校生研究班の奮闘記~」が受賞した。同社は第38回大会以来、2度目の栄冠となった。
 2年に渡り丁寧な取材を行い、地域住民でも知る人の少ない地犬「美濃柴犬」を紹介しつつ、研究班の生徒たちの成長もさわやかに描く番組づくりが審査員一致で高く評価された。
 また、歴代最多で今回20回目の受賞となったぴ~ぷる(佐賀県)には、50回記念特別賞が贈られた。中村隆社長に表彰状などが贈られた。

 各部門による最終ノミネート20作品の受賞結果は次の通り。
 ▽グランプリ総務大臣賞「守れ!美濃柴犬~高校生研究班の奮闘記~」大垣ケーブルテレビ(岐阜県)岐阜県に古くから存在する地犬『美濃柴犬』。赤みを帯びた毛並みが特徴的。『美濃柴犬』を守ろうと活動しているのが、大垣養老高校『美濃柴犬研究班』。「地域の希少種を守るのが私たちの使命」だと言う研究班を2年に渡って取材。高校生の奮闘を描く(コンペティション部門応募作品)。
 ▽準グランプリ 特別番組「令和6年能登半島地震 検証!その時、あなたは…」射水ケーブルネットワーク(富山県)2024年元日に発生した「能登半島地震」。家屋の倒壊や道路の液状化などの被害、避難所の運営など、多くの課題が浮き彫りになった。人流データを基に、いつ、どこから、どの場所に人が移動したのかを分析。専門家の意見も交えながら検証した(コンペティション部門応募作品)。
 ▽最優秀新人賞「ハチゴープロジェクト ~引退車両のセカンドライフ~」イッツ・コミュニケーションズ(東京都)「東急電鉄が引退した車両8500系(通称「ハチゴー」)を販売」―東京・調布市にある精神科病院に勤務する2人は、たまたま目にしたニュースから、「電車がある病院」という夢をふくらませた。そこには「敬遠されがちな精神科医療のイメージを変えたい」という想いが。こうして車両購入計画「ハチゴープロジェクト」がスタートした。
 ▽コンペティション部門 奨励賞、NHK WORLD―JAPAN賞(重複受賞)「住職レベル1・1~林昌寺 野田芳樹の成長~」CCNet(愛知県)林昌寺の副住職、野田芳樹さんは、父であり住職の芳雄さんと仕事に励む。突如訪れた転機に心を大きく揺さぶられるが、人のご縁に助けられ成長を遂げたとき、「必要とされる寺」になるための何かに気づく。日本人の日々の暮らしを描いた作品としてNHK WORLD―JAPAN賞(NHK国際放送局が独自に審査・選定。受賞作品はNHK WORLDで海外160か国に向けて放送される)も重ねて受賞。
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 各部門の優秀賞などは次の通り(賞、タイトル、制作局、都道府県)。
 ◇コンペティション部門▽優秀賞、200円がくれたもの、CCNet本巣支局、岐阜県▽同、~故郷とともに生き 故郷とともに逝く~ 孤軍奮闘する若き医師の挑戦、ぴ~ぷる、佐賀県▽審査員特別賞、花火のギモン、JCOM、東京都▽奨励賞、相模原 おばあさんが残した山津波の記憶、ジェイコム湘南・神奈川、神奈川県▽同、
住職レベル1・1~林昌寺 野田芳樹の成長~、CCNet、愛知県▽同、ちょっと見てみ隊~大野城市はたちのつどい~、九州テレ・コミュニケーションズ ケーブルステーション福岡、福岡県。
 ◇コミュニティ部門▽優秀賞、Road to 2030 ~SDGsで考えるふるさとのミライ~ 若者とまちづくり、中海テレビ放送、鳥取県▽同、おじの語るシス #1 平井伸治鳥取県知事、日本海ケーブルネットワーク、鳥取県▽審査員特別賞、小原四季桜 私一年に2度咲く桜を見に行きます、ひまわりネットワーク、愛知県▽奨励賞、埼玉の逆襲、ジェイコム埼玉・東日本、埼玉県▽同、新5,000円札の顔〝津田梅子〟~梅子の切り開いた女性活躍~、広域高速ネット二九六、千葉県▽同、防災スイッチON!とやま、ケーブルテレビ富山、富山県▽同、ジモレキTV~阪神なんば線出来島駅・大阪難波駅、ベイ・コミュニケーションズ、大阪府。
 ◇新人賞部門▽最優秀新人賞、ハチゴープロジェクト ~引退車両のセカンドライフ~、イッツ・コミュニケーションズ、東京都▽優秀賞、北浦地方のサバー送り つなげ伝統のバトン、ながとてれび、山口県▽奨励賞、365日、里親と動物を繋ぐカフェ ~保護動物Cafeねこのす~、広域高速ネット二九六、千葉県▽同、閉校のその先へ出発しんこう!~わたしたちが創った最後の1年~、インフォメーション・ネットワーク・コミュニティ、長野県▽4K奨励賞、伊賀くみひもの彩 ~染色職人 平岡正貴~、伊賀上野ケーブルテレビ、三重県。

写真はグランプリ総務大臣賞 大垣ケーブルテレビの髙橋杏輔氏㊧、総務大臣政務官の西田昭二氏

全文は9月11日付け4面に掲載

この記事を書いた記者

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田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。