ケーブルテレビ事業者初、J:COMと警視庁が特殊詐欺被害防止に向けた共同宣言を発出

 ジェイコム東京(J:COM、東京都練馬区、國分孝夫代表取締役社長)は、警視庁特殊詐欺対策本部(東京都千代田区)と特殊詐欺被害から安心・安全を守り、犯人に騙されないための対策を広めるため、「ストップ!詐欺」運動に賛同し取り組むことを3月22日に宣言した。今回の共同宣言は、ケーブルテレビ事業者として初めての取り組みとなる。
 共同宣言概要は次の通り。
 ▽宣言名称:「ストップ!詐欺」共同宣言▽宣言日:2025年3月22日(土)▽宣言目的:特殊詐欺被害からお客さまの安心安全を守るため▽宣言内容:警視庁と協力して特殊詐欺被害からお客様の安全安心を守るため、犯人に騙されないための対策を広めるため「ストップ!詐欺」運動に賛同し、取り組むこと。
 J:COMは、地域とともに歩む企業として、誰もが安心安全に暮らせる街づくりを目指している。60歳代以下の現役世代にも詐欺被害が拡大する状況を受けて、共同宣言後は、警視庁との連携をより一層強化し、〝特殊詐欺被害ゼロ〟を目指した広報啓発活動を行う。
 警視庁監修のもとJ:COM社員が制作・出演し、警察官をかたる詐欺手口を再現したVTRを、3月29日よりJ:COMのコミュニティチャンネル「J:COMチャンネル」(地デジ11ch)の「ジモトトピックス」「ジモトトピックス・プラス(東京)」で順次放送・配信。また、東京都内・期間限定で防犯対策啓発のためのプレゼント施策を実施する。
 宣言当日は、警視庁と警視庁光が丘警察署(東京都練馬区、蔵谷吉喜警察署長)と連携し、新たな詐欺手口として幅広い世代で被害が広がっている『警察官をかたった振り込め詐欺』をテーマにしたトークショーを開催。特別ゲストの48kg級柔道金メダルの角田夏実さんが、詐欺被害の状況や予防策などを会場の人たちと学んだほか、代名詞である『巴投げ』を実演し、来場者に特殊詐欺への注意喚起を行った。
 警視庁とJ:COMのこれまでの取り組みは次の通り。
 2023年4月に「警視庁特殊詐欺被害防止アドバイザー」を警視庁より受嘱し、社会問題となっている詐欺被害から守るための特殊詐欺被害対策を推進してきた。被害の抑制につながる「J:COM PHONE」のオプションサービス「迷惑電話自動ブロックサービス」や「J:COM HOME 防犯カメラパック」など防犯を目的としたサービスの提供に加え、高齢者と対面で対応する機会が多いことから警視庁と連携し特殊詐欺の注意喚起を促すチラシやステッカーを配布するなど、地域の防犯意識を高める広報啓発活動を行っている。
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 角田さんは、詐欺被害件数の状況(東京都内認知件数3494件、被害総額約153億円)を受け、「私自身も再現VTRと同じ手口で、自身の口座が犯罪に使われているという警察をかたる詐欺の電話を受けたことがありました。友人も一緒にいたので知り合いの警察官に相談すると話し、電話を切ることができました」と自身の経験を振り返るとともに、「着信があると一度検索するようにしていますが、実際の警察署の電話番号を偽表示させる詐欺があると聞き驚きました。家族や友人へ警察をかたる不審な電話を受けた場合は冷静になり、相手の所属と名前を確認し電話を一旦切って、警察へ相談することを伝えていきたいです」と、詐欺に騙されないという決意とともに来場者へ注意を呼びかけた。
 ◇啓発用再現VTRの放送情報▽放送番組:「ジモトトピックス」、放送期間:3月29日(土)~4月4日(金)、放送時間:毎日11時~ほか▽「ジモトトピックス・プラス(東京)」、放送期間:4月7日(月)~4月13日(日)、放送時間:毎日12時30分~、19時30分~ほか(台東エリアは12時30分~の放送はありません)。

番組ホームページ
https://www2.myjcom.jp/special/jch/jimotopi/
 放送チャンネルは「J:COMチャンネル」(地デジ11ch)。 
 放送エリアは【東京都】練馬区、杉並区、墨田区、台東区、北区、港区、新宿区の一部、大田区の一部、中野区、足立区、板橋区、世田谷区、江戸川区、葛飾区、小金井市、国分寺市、府中市、国立市、日野市、立川市、昭島市、東大和市、武蔵村山市、八王子市、多摩市の一部、あきる野市、武蔵野市、三鷹市、調布市、西東京市、小平市、東村山市、東久留米市、清瀬市、狛江市、日の出町の一部。【埼玉県】和光市、新座市。
 視聴可能世帯は約370万5900世帯。

3月28日付け4面に掲載

この記事を書いた記者

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田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。