2024年9月11日(7719号)

国土交通省が一般財団法人民間都市開発機構(MINOTO機構)を通じて、まちの賑わい向上に役立つ事業を支援する「小諸まちづくりファンド(長野県小諸市)」と「射水市まちづくりファンド(富山県射水市)」が今般、相次いで設立された▼小諸市の小諸駅周辺は、歴史的建造物が多数点在しているが、高齢化に伴い空き家や空き店舗の増加が課題となっており、また、射水市の内川エリアは漁船が往来し川沿いには漁具倉庫等が立ち並び、風情ある地であり観光地としての人気が高まっている一方で、人口減少が顕著に進み、同様に空き家・空き店舗増加が課題となっていた▼この課題に対応するため、「まちづくりファンド支援事業(マネジメント型)」の一環として、MINOTO機構と長野・上田信用金庫及び富山・新湊信用金庫が連携し、対象エリアにて空き家・空き店舗などのリノベーション等により、課題解決に向けスタートした▼この制度の活用では、築約200年の伝統的建造物の旧酒蔵・旧民宿の建物をリノベーションして宿泊・レストラン運用の「ながのけんしん奈良井宿まちずくりファンド」(長野県長野市)などの好事例がある。新たな民間まちづくりに取組む、小諸と射水の『賑わい向上』実現に期待したい。(N)

この記事を書いた記者

アバター
田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。