2024年10月7日(7728号)

 伊藤沙莉さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「虎に翼」(総合、月~土曜午前8時ほか)が9月27日、最終回を迎えて約半年間のシーズンに幕を下ろした。全130回の平均視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区・以下同)は世帯16.8%、個人9.4%を記録したという。この数字は2021年度後期の「カムカムエヴリバディ」以降の朝ドラで最も高い数字だったという▼「虎に翼」は、日本初の女性弁護士で、後に裁判官を務めた三淵嘉子さん(1914~84年)をモデルとしたオリジナルドラマ。脚本を「恋せぬふたり」で向田邦子賞を受賞した脚本家の吉田恵里香さんが務めた。人気アーティスト・米津玄師氏のテーマ曲も話題となった。▼メインテーマは、性別や人種などによる差別を禁じた日本国憲法第14条。これを柱に男女格差の激しい法曹界で法律家として成長していく主人公「寅子」の半生を描いた。普段ドラマをほとんど見ない記者も、男女格差や多様化といった現代にも通じる課題に加えて、原爆裁判や少年法、尊属殺人などシリアスなテーマを扱いながらも、個性的なキャラクターとコミカルな演出で展開するストーリーに夢中になり、いつの間にか最終回まで追いかけていた▼常に「はて」と疑問を持ち続ける大切さを思い出させてくれた貴重な作品だった。(K)

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kobayashi
主に行政と情報、通信関連の記事を担当しています。B級ホラーマニア。甘い物と辛い物が好き。あと酸っぱい物と塩辛い物も好きです。たまに苦い物も好みます。