2024年12月2日(7749号)

 京王電鉄と日立製作所は、2024年12月2日から2025年3月2日の期間でAI駅係員サービスの実証実験を行う。同実証では、インバウンド対応やタイムリーな情報共有などの案内サービスの質向上に加え、駅係員の案内業務サポートを目的に、相模原線の橋本駅と京王多摩センター駅の2駅に、AIアバターを搭載したタッチパネルディスプレイを設置する▼実証を通じ、電車の時刻表や乗り換え案内、駅周辺の施設案内や目的地までの移動経路など、乗客の知りたい情報を収集・分析するほか、AIアバターの利用率などを検証することで、利用者が求める情報をタイムリーに提供し、快適な駅利用の実現をめざす▼背景にあるのは、少子高齢化に伴う労働人口の減少や、インバウンド需要の高まりによる訪日外国人観光客の増加により、駅係員の案内業務における高度な応対の必要性がさらに高まっていることだ。京王電鉄では、多様な乗客への案内サービス拡充およびDX活用による駅係員の案内業務サポートを重要課題と捉えている。京王多摩センター駅は、テーマパークを有し訪日外国人観光客の利用も多いことから実証する。駅係員がAIになる。ただ、対面時の駅員の丁寧な対応は日本の心なのでいつまでも継続してほしい。(T)