2025年1月17日(7762号)

 日立製作所と東武鉄道で共同展開している生体認証サービス「サクララ」がこのほど、埼玉県越谷・川越エリアの飲食店、ホテル、雑貨店など20店舗で利用可能になった。すでにサービスを始めていた東部ストア6店舗を加えた全「サクララ」加盟店で、カードやスマートフォンを用いることなく、手ぶらでショッピングや食事の決済ができるようになった▼近年、住民の満足度向上の一環として、住みやすい街づくりや商業サービスを充実する取り組みが活発化している。特に、地域の商店街がより多くの人々に利用されることで地域全体の魅力が向上し、住民の生活がより便利で豊かになり、地域経済の活性化にもつながることが期待されている▼今回、東武鉄道の沿線である埼玉県越谷・川越エリアの商店会と連携して、「サクララ」での決済を可能にすることで、手ぶらで買い物ができる街を実現する。各エリアの住民に向け、買い物や食事を安心・安全・快適に楽しめる生活体験を提供し、地域経済の活性化、街の店舗の発展に寄与する▼記者も決済システムが多様化されたことで、紙幣を目にすることが少なくなった。おサイフケータイは、日本が2004年に実用化した電子マネーサービス。世界に先駆けて携帯電話機の非接触通信を使ったこの技術が先駆けとなり、今や海外製のスマホにもアプリが搭載されている。これだけ短期間に複数の決済システムが普及したのは、日本の高度なセキュリティ技術の賜物といえる。(T)

この記事を書いた記者

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田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。