2025年2月7日(7771号)
防災テックスタートアップのSpectee(スペクティ、東京都千代田区、村上建治郎代表取締役)は、大雪時に発生する車両の滞留(スタック)を検知する新たな技術を開発し、1月30日付けで特許申請したことを発表した。この技術を活用することで、物流のスタックの回避や安全な運送の実現、自治体や道路管理者の雪害対策の効率化や早期対応などに役立てる▼近年、豪雪や吹雪により国道や高速道路などで大規模な車両滞留(スタック)が頻発し、物流トラックの輸送や自動車の通行に支障が出るなど、毎年のように大雪による被害が発生している。これまでの自治体や道路管理会社の雪害対策では、車両の滞留状況の把握が難しく、迅速な状況把握に課題があった▼今回開発した技術では、自動車のプローブデータ(自動車の走行位置、速度等)や、SNS等をもとにした過去の車両滞留の発生場所の情報、気象情報などを複合的に活用し、独自のAIにより解析した上で、地図上の地域を網の目(メッシュ状)に分割して表示することで、滞留状況を見える化する▼プローブデータを活用することで、より安価にスタック検知をすることが可能となった。さらに、今回は「SNS」投稿を含む様々な情報ソースからの膨大な蓄積データも活用して、過去の滞留状況や現在の状態を解析し、正確に検知し表示する仕組みを構築した。折りしも北陸地方を中心に大型寒波が到来し、道路網にも被害が出ている。ICTを使って大雪の防災・減災につなげてほしい。(T)
この記事を書いた記者
- 元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。
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