2025年4月11日(7797号)
NECは、森永乳業に独自AI技術を活用した新製品需要予測ソリューション」を提供したと発表した。今後、アイスカテゴリーにおいて森永乳業が保有する過去の販売実績やマーケティング施策データなどと、需給業務担当者の知見をもとに新製品の需要予測を行う。従来手法よりも早い段階での新製品需要予測を可能にする▼多くのメーカーでは、発売に伴う取引先との商談よりも前に、原材料の調達や生産ラインの確保、物流の手配などに向けて、新製品の販売・生産計画を立案している。取引先との商談結果を踏まえ、計画の見直しを図るものの、販売実績がある過去の既存商品に比べると誤差率が高く、欠品や過剰在庫が発生しやすいと言われている。熟練社員による新製品需要予測を行う場合もあるが、属人的な判断に加え、根拠の透明性や再現性の低さが課題だった▼今回は独自の最先端AI技術と、データ分析プロフェッショナルの分析知見や業務知見を組み合わせた。アイスもこの夏が暑いのか冷夏なのかによって製造個数の見通しは非常に立てづらい。それこそベテラン社員の知恵の見せ所だが、それを今はAIがこなす。昔、ビール会社の人に「ウチには専門の気象予報会社より当たる気象予報のプロがいる」と聞いたことがある。アイスもビールもAIによって在庫調整がスムーズに行けばメーカー側にとってたいへんありがたいことだ。(T)
この記事を書いた記者
- 元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。
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