2025年4月18日(7800号)

 ミライト・ワン・システムズは、従業員や職員の健康と安全を見守るクラウド型健康管理システムに、新機能として「マイカー通勤用アルコールチェック管理サービス」の提供を開始した。自家用車で通勤する従業員のアルコールチェック結果を記録・管理できるサービスだ▼現在、マイカー通勤におけるアルコールチェックは法的に義務化されていないが、通勤途中で交通事故を発生させると、会社側がマイカー通勤を容認または認識していた場合、「使用者責任」(民法第715条)及び「運行供用者責任」(自動車損害賠償保障法第3条)を負うケースがある。さらに万が一、酒気帯び運転での事故だった場合、会社側は社会的責任を追及されるだけではなく、深刻な社会的信用失墜を招くことが想定される▼今回の利用方法は、通勤前に従業員がその日の通勤手段(車や電車など)を選択し、「車通勤」を選んだ場合には、アルコールチェックの実施が求められる。従業員はアルコール検知器での測定結果をカメラで撮影し、システムに送信されたデータはAI画像分析により自動入力され、不正入力を防止する。さらに、あらかじめ設定した基準値以上のアルコール濃度が検知された場合には、システムから管理者へリアルタイムで通知が届く仕組みとなっている。専用アプリをインストールする必要がなく、ブラウザを利用するだけで、スマートフォンやタブレット、PCから手軽に利用できる。飲酒運転による悲惨な事故は後を立たない。事故を防ぐためにICTの力で様々な施策が必要だ。(T)

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田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。