「東京ドラマアウォード2024」授賞式が都内で開催
10月28日、国際ドラマフェスティバル in TOKYO実行委員会が主催する「東京ドラマアウォード2024」授賞式が都内で開催された。個人賞、ローカル・ドラマ賞、単発ドラマ作品賞、連続ドラマ作品賞等が発表され、ステージ上に各ドラマの出演者、制作スタッフらが登壇し、役どころや作品に込めた思いを語り、協力者たちへ感謝の言葉を送った。
「東京ドラマアウォード」は“世界に見せたい日本のドラマ”がコンセプトの国際的ドラマ賞。2008年に始まり、今年が17回目の開催。世界各国での市場性や商業性を評価基準とし、日本の優れたドラマ作品を表彰することで、日本のドラマを世界に広めることを目指す。受賞作品は対象年の7月から翌年の6月までに放送されたドラマの中から選ばれる。審査基準はドラマの質の高さとともに、海外での人気、日本の文化や価値観を世界に発信できるか等の点が重視される。
個人賞部門では「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」(NHK)に出演した草彅剛が主演男優賞を受賞したほか、「燕は戻ってこない」(NHK)に出演した石橋静河が主演女優賞を受賞した。また「アンメット ある脳外科医の日記」(関西テレビ)に出演した若葉竜也が助演男優賞を、「燕は戻ってこない」(NHK)に出演した内田有紀が助演女優賞を受賞した。また、朝日放送テレビ制作の「京都のお引越し」と琉球放送が制作した「琉球歴史ドラマ『阿麻和利 THE LAST HERO』」がローカル・ドラマ賞を受賞した。そして、単発ドラマ部門のグランプリはNHKが2023年12月に放送した「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」が受賞し、連続ドラマ部門のグランプリはTBSテレビが2023年7月~9月に放送した「VIVANT」が受賞した。
「デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士」は、丸山正樹氏の同名ミステリー小説が原作。ろう者コミュニティで起きた事件を描く。企画したKADOKAWAの伊藤学プロデューサーは「原作を読んだとき、ろう者のことであるとか、手話のことであるとか、身近なことであるにも関わらず、全く知らない世界があることに衝撃を受けました。その思いをドラマにして、少しでも多くの方々に観ていただけることを願い制作しました。この受賞がさらに多くの方々にとって作品の描く“世界”を知るきっかけになることを願っております」とコメントした。
「VIVANT」は、政府が認めていない自衛隊内の非公認部隊「別班―ベッパン―」の暗躍を描く全10話の日本初の本格オリジナルスパイドラマ。出演は堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、役所広司ほか。原作と演出を担当したのはTBSテレビ制作局ドラマ制作部の福澤克雄氏。登壇した同氏が「この作品を作ったときは、映画を超えようなんてことは一切思っていませんでした。とにかく考えていたのはテレビの復権。いま配信が盛り上がっていますが、面白いものを作ればテレビを観てくれることが証明できたと思っています。最終回のリアル視聴は3300万人と聞きました。これからも面白いものを作っていきましょう!」とテレビへの熱い思いを述べると会場から大きな拍手が沸き起こった。
(写真:前列左から内田有紀、石橋静河、草彅剛、若葉竜也、後列左から有働由美子、比嘉梨乃、正門良規、三谷幸喜)
この記事を書いた記者
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