【速報XR Kaigi】Root、農作業を効率化するARアプリ

Root(ルート、神奈川県足柄市、岸圭介代表取締役)は、XR(VR/AR/MR)分野で日本最大級のカンファレンス「XR Kaigi 2024」において、同社が開発・提供するAR(拡張現実)農作業補助アプリ「Agri―AR」が、XREAL Best Creative賞及びXR Future Pitchにおけるオーディエンス賞を受賞した。
Agri―ARは、農作業の効率化を実現するためのアプリケーションサービで、圃場にあるシンプルな仕事の効率化をAR(拡張現実)技術を活用した、安価で、誰でも、どこでも使えるアプリにより実現するもの。
2024年4月にサービスを開始している。スマートフォン及びスマートグラス双方で全ての機能を9900円で利用可能。大きなポイントは位置情報(GPS、GNSS―RTK)との連携を完備している点だ。
機能は「平行直線ガイド」「畝・苗シミュレーション」「面積計測」「距離計測」「レベル計測」「サイズ計測(タップ、指先、ノギス)」「体積計測(ポイント、3軸)」「移動速度表示」「トラクタ外周算出」「AI果樹熟度判定」「空間マッピング」「気象積算シミュレータ」の全12機能。このうち平行直線ガイドおよび畝・苗シミュレーションは無料で限定機能をお試しできる。
平行直線ガイドは、平行直線やポイントをAR空間上に表示し、ガイドとして現実空間に固定する。GNSS―RTK(高精度位置情報)をあわせて使う方式では、理論的にはどれだけの範囲でも誤差数センチの固定精度を実現するという。また、畝・苗シミュレーションは、仮想の畝やビニルマルチを現実空間上に表示し、シミュレーションできる。「横幅計測から算出」方式では、対象圃場の幅計測に基づき、畝幅・畝間・株数などを自動計算する。いずれも〝現場〟で役立つ機能であり、自ら農場も営む同社岸氏の実体験から生み出された機能で、農家の方々からも非常に高い評価を受けているという。
現在、Agri―ARの「林業用」機能拡張開発のクラウドファンディングを実施している。林業の現場は特に人手不足であり、安価で実用的な作業効率化ツールが切実に求められているという。支援は1100円から可能であり、特典としてAgri―ARアプリを通常より安くお試しを利用できる。「是非参加して欲しい!」と岸氏は呼びかけており、皆さんも参加してみよう。

トップ画像は「畝・苗シミュレーション」の画面

Root・岸氏

Root・岸氏

この記事を書いた記者

アバター
成澤誠
放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。