アンリツ、Bluetest社とMIMOに対応したWi-Fi 7機器のOTA測定を実現

アンリツは、スウェーデンのBluetest社との協業により、最新の無線LAN規格IEEE 802.11be(Wi-Fi 7)のOTA(Over-The-Air)測定ソリューションが、複数のアンテナを用いて通信するMIMOに対応したことを発表した。このソリューションは、Wi-Fi 7の3つの周波数帯(2.4 GHz/5 GHz/6 GHz帯)のRF送受信特性を検証できます。

この協業により、2×2 MIMOの通信環境下でWi-Fi 7対応デバイスの総合放射電力(TRP)および、総合等方向受信感度(TIS)の測定が可能です。高性能スマートフォン、AR/VRデバイス、クラウドゲーミングのような高速データ通信が要求される機器のデバイスベンダは、2×2 MIMO対応のRF OTA試験ソリューションを使用することで、実動作状態に近く再現性の高い測定をすることができます。今後AI技術の活用などにより、高速で遅延の少ないデータ通信の実現に貢献します、と話した。

またBluetest社のプロダクトマネージャであるKlas Arvidsson氏は次のように述べた。
「Bluetest社は10年以上アンリツと協力し、業界のニーズに沿ったトップクラスのWi-Fi OTA試験ソリューションを提供してきました。その中でMIMOは、Bluetest社にとって、重要な測定技術の1つでした。アンリツの最新Wi-FiテストソリューションとBluetest社のリバブレーションテストシステムにより、Wi-Fi研究開発に欠かせない包括的なツールを提供していきます。」

アンリツ/IoTテストソリューション事業部第1ソリューションマーケティング部プロダクトマネージャ増原氏は、「Bluetest社との協業により、性能試験の効率化に貢献できることを嬉しく思います。今後、IEEE 802.11be対応機器の増加に伴い、MIMO環境下の広帯域による3つの周波数帯にて、デバイス性能を十分に引き出す必要があります。今回の協業は、この市場の発展に大きく貢献するものと確信しています。」と述べた。