【キヤノン】複合機再生事業取り組みが 3R推進功労者等表彰で経済産業大臣賞を受賞

キヤノン株式会社およびキヤノンエコロジーインダストリー株式会社は、リデュース・リユース・リサイクル推進協議会が主催する「令和 6 年度リデュース・リユース・リサイクル推進功労者等表彰」において、複合機再生事業の拡大に向けた取り組みが評価され、経済産業大臣賞を受賞した。

高い部品リユース率を実現した再生複合機



キヤノンは、回収した使用済み複合機を独自の技術で新品同様に再生し、商品化する複合機再生事業を、1992年から行っている。国内においては、2004年にキヤノングループのリユース・リサイクル事業を集約し、環境拠点として設立されたキヤノンエコロジーで2005年から複合機再生事業を展開し、その取り組みが2008年に本表彰の会長賞を受賞している。今回の受賞は、複合機再生事業を長期にわたり継続させるために、再生複合機の「環境性能(高い部品リユース率)」、「新品同様の高品質・高性能」、「低価格」を高いレベルで実現した点が評価された。
これらの実現のために、具体的には、「市場稼働時のデータ活用」と、「プラットフォーム型開発の導入」の2つの取り組みを行っている。「市場稼働時のデータ活用」では、回収した複合機の稼働年数や部品交換履歴、プリント枚数などといった稼働時データに基づいて、部品の再使用可否をシステムが自動判定している。交換が必要とされる部品がリスト化されたカルテが生成され、それに基づいた再生を行うことで、再使用できる部品を最大限活用している。「プラットフォーム型開発の導入」では、新製品の設計から見直しを行い、製品のクラスごとに本体の骨格の統一化を進めている。部品・ユニットの共通化はもちろん、分解や組み立てなどの工程も共通化できるため、回収した後に再生しやすい構造を実現している。2つの取り組みにより、再生複合機の品質の維持、再生工程の効率化を図るとともに、部品リユース率については、2024年では最大約95.5%に向上している。