KDDI、自治体向け災害復旧支援ツールを試験提供
KDDIは9月27日から、防災DX推進を目的として、一枚の地図上に1000種類以上の災害関連情報を重ね合わせて表示できる災害復旧支援ツールの自治体向け試験提供を開始する。第一弾として、東京都市長会(多摩地域の26市が連絡協調を行い、各市の行政の円滑な運営・向上を目指しつつ、地方自治の発展につなげることを目的に、多摩26市の市長が任意に組織する団体)が主催する、東京都多摩地域の全30の市町村を対象とした防災DX推進ワークショップにて試験的に提供する。同ワークショップは講義や同ツール活用を通して多摩地域の自治体に所属する防災担当者・DX担当者の防災基礎知識を向上することを目的としており、一般社団法人分散型防災データ利活用協議会の協力のもと作成した災害シナリオに基づき実施する。KDDIは、試験提供を通じて同ツールの機能や有用性の検証を行う。
同ツールは2025年度中の商用化を目指しており、活用促進に向けて防災コンサルティングや自治体職員向けの同ツール活用教育などの支援活動も予定している。
同ツールは、雨雲レーダーデータやライブカメラ映像などのリアルタイム情報に加えて、自治体独自のハザードマップデータや避難者数データなど、災害関連情報を一元的に可視化できる。Web上で地図を表示させるSVG Map技術をベースに、1つの地図に多数の情報を重ねて表示できるハイパーレイヤリング技術(KDDI特許技術)や、多数の情報を高速で処理できるエッジコンピューティング技術を採用し開発した。
ツールで表示可能なデータの例は次の通り(データ種別、表示可能なデータの例)。
▽リアルタイム情報、雨雲レーダー・天気・ライブカメラなど▽自治体の独自情報、ハザードマップ・避難者数・備蓄品など▽地図情報、バスルート・コンビニ・ガソリンスタンドなど。
全文は9月4日付け4面に掲載
写真は ツールの画面イメージ
この記事を書いた記者
- 元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。
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