NTT ComとTXP Medicalが資本業務提携

 NTTコミュニケーションズ株式会社(東京都千代田区大手町、小島克重代表取締役社長、NTT Com)と、TXP Medical株式会社 (東京都千代田区神田東松下町、園生智弘代表取締役)は、資本業務提携に関する契約を締結したと発表した。2024年10月にNTT Comに対してTXP Medicalが第三者割当増資により新株式を発行した。提携により、NTT Comが提供する秘密計算技術や各種クラウドサービスと、TXP Medicalの医療データの標準化ノウハウ、900以上の臨床検査値項目や急性期の構造化データを含む臨床データや専門医集団による医学的知見を組み合わせて、セキュアで高付加価値なデータ分析サービスの提供に向けた連携を図る。両者の連携により、製薬企業などによる、複数医療機関データの安全かつ効率的な活用が可能となるとしている。
 NTTコミュニケーションズは1999年設立で、ネットワークやクラウド、アプリケーション、セキュリティなどICTサービスを展開しながら地域社会のDX支援などを展開。TXP Medicalは2017年の創業以降、救急・集中治療・救急隊向けの医療データシステムの開発や提供、医療AI技術の開発などに取り組んでいる。
 近年、創薬のターゲットは、がん、希少疾患などのアンメット・メディカル・ニーズ(いまだ治療法が見つかっていない疾患を対象とした医療ニーズ)領域へシフトしている。こうした中、製薬会社などにとってこれらの領域のデータ分析ニーズは高く、より詳細な分析を可能とする検査値などを含む電子カルテ由来のデータが求められている。一方で、要配慮個人情報であるこれらの医療データはプライバシー保護規則の厳罰化が進んでおり、取り扱いには一層の配慮が求められている。
(全文は10月30日付紙面に掲載)

この記事を書いた記者

アバター
kobayashi
主に行政と情報、通信関連の記事を担当しています。B級ホラーマニア。甘い物と辛い物が好き。あと酸っぱい物と塩辛い物も好きです。たまに苦い物も好みます。