【シーテック2024】アンリツ、ドローン飛行の安全で計測器

 アンリツ(濱田宏一社長)は、「CEATEC 2024」に〝未来をつくる人を支える アンリツの「はかる」技術〟をテーマに出展し、同展のコンセプトでもある「Society5・0」の実現と社会課題解決に貢献する製品やソリューションを紹介した。
 アンリツはコアコンピテンシーとする「はかる」技術で、安全・安心で豊かな未来社会の基盤づくりに貢献している。5つのエリアで、全4事業セグメント(通信計測事業、PQA事業、環境計測事業、センシング&デバイス事業)と先端技術研究所が融合した5つのエリアを設けて、社会課題解決に役立つ製品やソリューションを紹介した。
 ①「はかる」技術で ―通信の未来―を支える
 主な展示製品・ソリューションは▽ドローンの社会実装に向けた通信計測ソリューション▽IOWN構想の実現を支える通信計測ソリューション。出展製品はフィールドマスタ プロ「MS2090A」、ネットワークマスタ プロ「MT1000A」、スペクトラムモニタモジュール「MS27100A」。
 『ドローンの社会実装に向けた通信計測ソリューション』では、〝ドローンの安心は「はかる」から〟〝ドローンの社会実装を「はかる」という観点から支えます!〟として、次のようなことを提案している。①ドローンを飛ばしたい=物流が届きにくい地域や災害発生地域などにドローンを飛ばしたい、というニーズの高まりがある。ドローンを目視外で遠くに飛行させるために、機体の遠隔制御や運行管理で携帯電話網(LTE、5Gほか)などの通信利用が検討されている②ドローンを飛ばせる電波環境か、わからない=通信ができなくなったドローンは行方不明になる可能性が高まる。ドローンを遠隔操作で飛ばせるかを判断するためには、電波の状態を正しく評価する必要がある。そのためには、イメージのように、どこに電波が届き、どこに届かないのか?様々な観点から「見える化」する必要がある③「はかる」の専門家・アンリツが電波環境を測定=「はかる」の専門家・アンリツと、計測器を搭載した専用のドローンで上空の電波環境をはかる。測定で得られたデータは、飛行ルートの認定や、インフラ整備に活用される④ドローンを安全に飛ばせる環境のできあがり=アンリツの「はかる」技術により、確実にドローンを遠隔操作できる環境を構築することで、安全・安心なドローンの社会実装に貢献する。
 ここでは、ドローン飛行の安全を「はかる」計測器を紹介した。
 電波の強さを「はかる」では、スペクトラムアナライザは、通信するために十分な強さの電波が届いているかどうかを「はかる」ことができる。同社のスペクトラムアナライザ「MS2090A」(持ち運びタイプ)、「MS27100A](軽量タイプ)で、測定データを地図上にマッピングすることでドローン飛行領域の電波強度が十分かどうかを「可視化」する。

写真は 『ドローンの社会実装に向けた通信計測ソリューション』

全文は11月8日付けに掲載

この記事を書いた記者

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田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。