JAXA・国交省／衛星画像データ活用で協定締結
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構（JAXA）と国土交通省港湾局（港湾局）はこのほど、人工衛星画像データ（衛星画像データ）の活用に関する協定を締結した。今後、災害が発生した場合はこの取組みを活用して、港湾施設の被害状況を迅速に把握し、港湾機能を早期復旧に努めていく考えである。 地震・風水害等の大規模災害発生時、港湾では緊急支援物資の受入やサプライチェーン維持の観点から港湾機能の維持が必要となる一方、面的な広がりを持つ港湾は、被災状況の把握に時間を要するだけでなく、津波・高潮警報等の発令などにより、現地調査に着手できない恐れがある。 これらの課題に対応するため、衛星画像データを効果的に活用して、現地調査ができない場合においても港湾施設の被災状況を迅速に把握することができる体制の構築に向けて、JAXAと港湾局は衛星画像データの活用に関する協定を締結したもので、活用する人工衛星は現在運用中の陸域観測技術衛星2号「だいち2号」（ALOS-2）だけでなく、今後打上げが予定されている先進光学衛星「だいち3号」（AL0S-3）や先進レーダ衛星「だいち4号」（ALOS-4）も含まれる。 今般の協定により、JAXAと港湾局は、災害発生時の緊急観測のための連絡体制を整備するとともに、港湾の被災状況把握を対象とした、衛星画像データの活用を推進するためのワ－キンググループを設置し、衛星画像データの効果的な活用方法の検討を行う。この取組みにより、衛星画像データを活用した効果的な災害対応を可能とし、緊急物流ネットワークの確保や港湾機能の早期復旧による社会経済活動への影響を最小化することを目指すとした。
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