聴覚拡張型イヤホン「SUGOMIMI」を発売

 シャープは、聴覚拡張機能を備えたワイヤレスイヤホン「SUGOMIMI(スゴミミ)」〈MH―L1SG〉を発売した。
 ワイヤレスイヤホンの市場は、スマートフォンの普及はもとより、その利便性の高さから年々拡大を続けている。音楽・動画視聴など、エンターテインメント用途の拡大に加え、リモートワークやフィットネス活動時など、日々の生活の中での利用シーンも広がっている。
 今回、シャープは「日常生活における〝聞こえ〟」に着目した。人によって〝聞こえ〟には得手不得手があり、聞くことが不得意な音域はそれぞれ異なる。「SUGOMIMI」は、それぞれの聞こえに応じて音をチューニングする聴覚拡張機能を搭載。日常的に身に着けることで、対面での会話やテレビの音声、コンサートの演奏音、川のせせらぎのような自然界の音など、さまざまな〝音〟が、利用者の聞こえに合わせて調整され、しっかりと耳に届く。集音器としても利用でき、より豊かな音を体験できる。
 同社では2021年9月に軽度・中等度難聴者向けの補聴器「メディカルリスニングプラグ」(MLP)を発売した。
 本機は、MLPの開発により培った集音技術や音響信号処理技術、元の音に合わせて増幅する音を調整するノンリニア増幅や聞こえ方に応じて調整するフィッティング技術を応用した聴覚拡張機能が大きな特長という。
 聴覚拡張機能は、日常的に身に着けることで、対面での会話やコンサートの演奏音など、さまざまな〝音〟を利用者の聞こえに応じて調整し、耳に届ける機能。利用にあたっては、スマートフォンにダウンロードした専用アプリから、利用者それぞれの聞こえ方をチェック。一人ひとりの個性に応じて、音量や周波数帯、左右のバランスなどを自動で調整する。
 これに加えて、利用シーンに応じた設定が可能となっており、日常の使用に適した「標準」、英語や中国語などの日本語よりも高い周波数帯を含む言語をクリアに聞き取りやすくする「外国語」、演奏が鮮明に聞こえる「コンサート」など、11種類のシーンを選択できるほか、利用者がよく使用するシーンに合わせて自由にカスタマイズできる枠を4つまで登録できる。
 イヤホンとしての基本性能も追求しており、高性能ドライバーの採用により、音楽や動画などのコンテンツを、繊細かつ広がりのある音で楽しむことができる。マイク内蔵により、ハンズフリー通話やオンライン会議にも活用できる。
 開発を担当した同社通信事業本部モバイルソリューション事業統括部DHS推進部の田邊弘樹部長は「同じ音でも普段と違う楽しみ方ができる。自然や音楽などいろんな音を楽しんでもらいたい」と話していた。
 価格はオープン価格だが税込み3万9600円前後を想定している。主な仕様は次の通り。
 ▽品名:聴覚拡張型イヤホン「SUGOMIMI」▽形名:MH―L1SG▽サイズ(長さ×幅×高さ):25・0 × 13・6 × 24・1mm▽質量/カラー:5・8g/個、ブラック▽リスニングモード(聴覚拡張機能):調整周波数7、シーン数15(本体に4つ登録可能)▽ストリーミングモード(オーディオ機能):完全ワイヤレス方式(TWS)▽ハンズフリー通話:電話の着信と通話に対応▽対応スマートフォンOS:Android 8・0以上 または iOS 13以上▽Bluetooth・対応バージョン/プロファイル:Bluetooth 5・0/HFP、A2DP、AVRCP▽電池:種類/容量リチウムイオン充電池/3・7V 70mAh、使用時間(リスニングモード時):約20時間、充電ケース併用時:約55時間、(ストリーミングモード時):約6時間、充電ケース併用時:約16時間▽防水等級/防塵等級:Class4(IPX4)/Class5(IP5X)

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kobayashi
主に行政と情報、通信関連の記事を担当しています。B級ホラーマニア。甘い物と辛い物が好き。あと酸っぱい物と塩辛い物も好きです。たまに苦い物も好みます。