
HEPA搭載空気清浄機の感染制御を検証、電気通信大など
国立大学法人電気通信大学(所在地:東京都調布市、田野俊一学長)、アンデス電気株式会社(所在地:青森県八戸市桔梗野工業団地一丁目、安田年孝代表取締役社長)およびエヌ・ティ・ティ・スマートコネクト株式会社(所在地:大阪府大阪市中央区淡路町、牧内貴文代表取締役社長)は、産学連携の活動として、医療施設における空気清浄システムの感染制御効果を長期的に検証する共同研究を開始したと明らかにした。
医療施設における感染症対策として、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)や厚生労働省は空気清浄機の導入を推奨している。しかし、これまでHEPAフィルター搭載空気清浄機の効果検証は主に実験室環境に限定されており、実際の医療現場での有効性は十分検証されていなかった。
共同研究では、実際の医療施設において、IoTセンサーによるリアルタイムモニタリングと組み合わせることで、空気清浄システムの感染制御効果を実時間で定量的に検証する。実環境下での長期的な運用データに基づく画期的な取り組みとなるという。
具体的な共同研究の内容として、医療機関特有の環境的な要因を考慮し、シミュレーションや統計的手法による空気清浄・感染制御効果の定量的評価などを工学的アプローチに基づき実施する。
既に2025年2月から、武田総合病院(京都府京都市伏見区)と、京都桂病院(京都府京都市西京区)の病院2カ所にHEPAフィルター搭載空気清浄機20台を設置。IoTセンサーによる院内環境モニタリングシステムによる効果検証を開始しており、2025年4月には評価を実施、報告書を作成する予定。検証を通じて、医療現場における空気清浄の有効性について科学的根拠に基づいた評価を行い、医療現場における感染制御、患者の健康と安全に貢献していくとしている。
各者の役割は次の通り。
▽電気通信大学:共同研究の総括および研究の実施
▽アンデス電気株式会社:技術支援
▽NTTスマートコネクト株式会社:機器及びIoTシステムの提供、研究支援
(全文は3月31日付紙面に掲載)
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