
Hytera、新型本質安全防爆携帯無線機を国内リリース
中国のHytera(ハイテラ)社は、本質安全防爆構造を備えた携帯型無線機「HP79XEx IIC」を日本市場向けに新たにリリースした。
一般業務用(SR)に分類される同機は、デジタル・アナログ両方式に対応しており、危険物を取り扱う現場や高リスクな作業環境でも、安全かつ安定した通信を実現する。
同製品は、ハイテラの日本総輸入販売元である総合トレーディングジャパン(東京都千代田区、劉震社長)が国内で取り扱う。 また、本質安全防爆対応モデルとしては国内最軽量クラス(約390㌘)を実現しており、携行性の高さも特長のひとつとなっている。
「HP79XEx IIC」は、国内の「日本工場電気設備防爆指針」(国際整合防爆指針2020)に準拠し、さらに国際的なIECExおよび欧州のATEX規格にも対応。防爆規格はEx ib IIC T4 Gb(ガス)/ib IIIC T120°C Db(粉塵)を取得しており、可燃性ガスや粉塵が存在する作業環境でも安全に運用できる。
堅牢性の面では、米国国防総省のMIL―STD―810H規格に準拠し、耐衝撃性・耐久性を確保。さらに、防塵・防水等級はIP68、動作温度範囲はマイナス25度C~プラス60度Cと、過酷な現場環境でも長期間使用できる設計となっている。
通信機能においては、最大送信出力2Wを実現し、従来比で約10%向上した受信感度により広範囲のカバーを可能に。AIによるノイズキャンセリングやオートゲインコントロールも搭載し、騒音環境下でも安定した音声通信が可能。
視認性の高い2・4インチLCDディスプレイや、最大24時間の連続稼働が可能な2150mAh大容量バッテリーも特長で、警告をバイブレーションで伝える振動アラートや、雨天時でも音声品質を維持するウォーターポーディング機能も備える。
今回のモデルでは、これまで多くの現場ユーザーから要望が寄せられていた「本質安全防爆仕様の耳掛け型イヤホンマイク」をオプション品として新たに追加。2025年4月現在、国内市場において同種製品は極めて稀少であり、耳掛け型かつ本質安全防爆対応という点で本製品が唯一の提供例となっている。
その他の仕様は次の通り。
▽周波数帯域:400~470MHz▽通信方式:F2D/F3E/F1D/F1E▽チャンネル数:1024ch▽寸法(バッテリー装着時):130mm×55mm×37mm▽
重量:約390㌘(バッテリー・アンテナ含む)。
標準構成品としては、防爆バッテリー、充電器、ACアダプタ、アンテナ、ベルトクリップ、ストラップを同梱。オプション品には、リモートスピーカーマイク、六連充電器、キャリングケースなども用意されている。
製品詳細ページのURLは次の通り。
https://www.hytera.jp/products-1/hp79xex-iic/
紹介動画のURLは次の通り。
4月21日付け5面に掲載
この記事を書いた記者
- 元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。
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