
イームズロボティクス、レベル3・5飛行における許可・承認不要で国道横断
イームズロボティクス(福島県南相馬市、曽谷英司代表取締役)は2024年10月に受託した「先端的サービスの開発・構築及び規制・制度改革に関する調査事業」において、第二種型式認証機体「E6150TC」にてレベル3・5の国道横断の飛行を実施した。
同事業は、内閣府地方創生推進事務局が進めるもので、2024年6月に指定した「連携〝絆〟特区」(「福島県及び長崎県」「宮城県及び熊本県」)において、共通の課題を抱える自治体が連携して、規制・制度改革により地域が抱える様々な課題に対応することを目的としたもの。
今回、イームズロボティクスは、持続可能なドローン配送サービスの実現を目指し、「レベル4飛行でのオンデマンド配送の実現に向けた調査」を実施した。
この調査では、エリア単位での許可・承認の取得に向け、異なるリスク特性を持つエリアにおいて必要とされる安全対策やリスクアセスメントの検討を進めている。
2025年2月末に、福島県南相馬市内にて、国道付近の高機能な緊急着陸地点を活用した、安全確認オペレーションを実施し、第二種型式認証機体「E6150TC」による国道6号線上空の安全な飛行を確認できた。
同実証では、カテゴリーⅡ飛行における機体は第二種機体認証を取得しており、操縦者は二等無人航空機操縦者技能証明を保有しているため、レベル3・5飛行における事前承認不要とし、人・車の往来は搭載カメラで車両の有無を確認するなど、安全性を重視した運用を実施した。
イームズロボティクスは「今後も、エリア単位でのレベル4飛行の許可・承認の取得に向け、複数のリスクの異なるエリアを想定した安全対策やリスクアセスメント等の検討をすすめてまいります。レベル4解禁に伴い、住宅地を含む広域でのドローンの社会実装が進む中、エリア単位での飛行を基盤とした新たなサービス具体化に向けたニーズや課題を明確化することを目指しています」としている。
◇
使用機体については、2024年4月5日に型式認証取得。航空法に基づく安全基準及び均一性基準に適合した第二種型式認証の物流用途機体として正式に認められた機体だ。「
E6150TC」は機体として機体認証を取得し、また無人航空機操縦士技能証明を取得した者が飛行させる場合、立ち入り管理措置を講じることによって、国土交通省の許可・承認が必要な次の項目の特定飛行が、申請せずに飛行できる。
▽目視外飛行・夜間飛行(目視内)▽人口集中地区(DID)上空の飛行▽人または物件から30m未満の飛行。
さらに「E6150TC」は従来必要だったカテゴリーⅡの許可・承認申請が一部不要となっている。
写真は 横断画像
4月23日付け4面に掲載
この記事を書いた記者
- 元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。
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