川崎重工、警察庁に最新型ヘリコプターを2機納入

 川崎重工は、警察庁に最新型ヘリコプター「H145//BK117 D―3」(「D―3」)を2機納入したと発表した。警察庁への「D―3」納入は今回で3・4機目となる。
 「D―3」は優れた機動性や高速性・高視認性を持ち、警察用ヘリコプターとしてパトロールや事故現場・災害危険個所の調査を行うだけでなく、災害発生時の情報収集・捜索救助などで活躍している。「D―3」はストレッチャーなどの搬出入が容易な後部の観音開きカーゴドアや、フルフラットフロアを備えた無駄のないキャビンスペース、高高度における高いホバリング(空中停止)能力を有している。
 さらに、最新のアビオニクス(電子機器)搭載による安全性能の向上およびパイロットの負荷低減や、最新式のメインローター・システム(5枚ブレード・メインローター)による低振動化および整備性の向上などを実現している。
 BK117ヘリコプターは、欧州のエアバス・ヘリコプターズ社と国際共同開発した中型双発機で、救急医療、消防・防災、警察、報道、人員輸送、物資輸送などで活躍している。1983年の初号機納入以来、機体の改良を重ね続けてきた優れた技術力と高い信頼性により川崎重工納入分(発表日現在)で202機、エアバス社納入分を合わせると全世界で2000機以上の納入を誇るベストセラー機。
 川崎重工は「今後も、BK117ヘリコプターの性能向上および各種用途に合せた装備品を開発するとともに、これまでの納入実績に裏付けられた高い信頼性や、開発・製造・販売・アフターサービスまで全て当社で行えるきめ細やかなサポート体制を活かし、国内外問わず積極的な営業活動を展開し、快適で安全な空の移動に貢献していきます」としている。

写真は 「H145//BK117 D―3」

4月25日付け4面に掲載

この記事を書いた記者

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田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。