【防災無線特集】ミライエ 自治体・住民向けに防災クラウドを提供
ミライエ(東京都品川区、小幡進社長)は、自治体向けに防災関連のソフトウェア、ハードウェアを構築・運用している。同社は場所を問わず、ネットに接続されたパソコンやスマホから利用できる自治体及び住民向け防災情報一斉配信システム「ミライエ防災クラウド」を展開している。このシステムは①気象警報等監視機能②職員向け緊急参集機能③住民向け防災情報一斉配信機能―で構成。危機対応初動の迅速化、職員の負担軽減、住民へのいち早い情報伝達を支援する。小幡進社長に「ミライエ防災クラウド」の特長を聞いた。「ミライエ防災クラウド」の機能のうち①は気象警報、地震、竜巻、津波(気象庁ホームページ)及び水位、雨量(県ホームページ、都道府県管轄対応)をクラウドで自動監視する。必要情報をスマートフォンから1画面で確認できる。 ②は事前登録した職員に一斉通知する。①の気象警報、水位、雨量等を、しきい値設定により職員に自動通知する。このほか手動配信も行える(スマホ対応)。メール、LINE、SMS、電話、FAXを組み合わせて通知できる。応答があるまで繰り返し通知が可能だ。アンケート機能による安否確認、参集可否、回答集計が行える。 ③は一度の配信操作で、複数の媒体にて、住民向けに一括配信する。防災行政無線、緊急速報メール、Yahoo!防災、あんしんメール、SMS、電話発信、テレホンガイダンス、LINE、twitter、facebook、ホームページ、ミライエ製ネット版戸別受信機、FAX、サイネージの14種類を用意している。多言語配信も行える。英語、やさしい日本語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)、韓国語、ベトナム語、タイ語、スペイン語、ポルトガル語、タガログ語、ネパール語、インドネシア語、クメール語、ビルマ語、モンゴル語等への自動翻訳・配信に対応している。 自治体の職員がPC・スマホ等から住民向け防災情報を入力(庁舎内・外出先・自宅等で)。インターネットを通じて文字情報・音声合成をクラウド(東京・大阪)から14種類の媒体に一括配信する。パソコンやスマートフォンからシステムのウェブ管理画面にアクセス。配信文等を入力し確認の上、配信を実行すると自動的に一斉配信される。配信結果レポートも確認できる。以前は、職員が、複数の媒体ごとに配信作業を実施。個別配信による伝達遅延や職員の作業負担等の課題があった。このソリューションでは短時間で、ミスなく、確実な情報伝達が可能になる。 小幡進社長は「ミライエは、防災行政無線設備の提供・運用保守を行う三愛電子工業のグループ会社として2019年設立しました。当社は、主に自治体様向けに『防災情報一斉配信』『行政手続案内』『高齢者見守り』関連のシステムを開発・提供しています。三愛電子工業は、主に神奈川県内の自治体様向けに防災行政無線システムを40年近く維持管理していますので、当社も特に防災・減災分野に注力して事業を行っています」と沿革を説明した。(全文は9月28日付け6面に掲載)
この記事を書いた記者
最新の投稿
- 実録・戦後放送史2024.09.02連載にあたって
- 筆心2024.09.022024年8月26日(第7712号)
- 放送ルネサンス2024.09.02放送100年特別企画 「放送ルネサンス」第1回
- 放送2023.09.01ビデオリサーチ 災害情報入手経路の7割が地上波民放テレビ