スカパーJSAT 宇宙事業の拡大に向けた新たな施策

 有料多チャンネル放送サービスの「メディア事業」と、衛星通信サービスの「宇宙事業」を両軸に事業を展開するスカパーJSAT。宇宙事業では、アジア最大の衛星オペレータとして、赤道上高度3万6千㌔に計16機の静止衛星を保有・運用し、そのサービスエリアは日本国内のみならず、インド、パキスタンを含むアジア地域からオセアニア、ハワイ、北米全土にまでをカバーする。同社宇宙事業部門では、有料多チャンネル放送「スカパー!」で利用される衛星の運用を行うほか、地上波放送局への中継回線の提供等も手掛けている。また、地上回線を経由しない衛星通信ネットワークは、災害時に寸断されることがないため、全国の自治体、電気・ガス・石油などライフラインを支える企業の多くに防災・危機管理の通信インフラとして導入され、人々の暮らしの安全・安心を支えている。教育・医療・ビジネスなどの分野でも活躍しており、特に山間部や離島、移動体など、地上回線での対応が難しい領域でも衛星サービスは重要な役割を担っている。近年は、船舶・航空機向けの移動体衛星通信や携帯電話基地局向けバックホール回線の需要が拡大している。さらに低軌道衛星から得られるビッグデータを活用し、様々なシーンの意思決定をサポートする情報サービスの開発に国内外のパートナー企業とともに積極的に取り組んでいる。ここでは、宇宙事業部門経営企画部経営戦略チーム長の笹尾祥吾氏に宇宙事業の拡大に向けた新たな施策とともに、宇宙事業部が目指す姿を聞いた。(全文は9月9日付けの紙面に掲載)