Interop Tokyo 2023 開催レポート NICT
Interop Tokyo 2023(主催:Interop Tokyo実行委員会)が6月14日~16日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された。今回はリアルのみの開催となった。3日間トータルの来場者数は11万9108人(9万635人)。今回で30回目を迎えたInterop Tokyoは、インターネットテクノロジーのイベント。1994年の日本初開催以来、毎年国内外から数百の企業・団体が参加し、技術動向とビジネス活用のトレンドを、会場でのデモンストレーションやセミナーを通じて伝えてきた。国内のインターネットや技術革新の歴史と共に歩んできたこのInterop Tokyoを見ることで、インターネット分野のトレンドをいち早く体感できた。 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)のサイバーセキュリティ研究室は、「Interop Tokyo 2023」に出展し、サイバー攻撃の大規模観測・分析技術やアラートシステムなど、サイバーセキュリティ研究室が安心・安全なICT環境を実現するために取り組んでいるサイバーセキュリティ研究の最前線を紹介した。サイバーセキュリティ研究室は、巧妙かつ複雑化したサイバー攻撃や普及するIoT等への未知の脅威に対応するためのサイバーセキュリティ技術の研究開発を行っている。 主な出展内容は次の通り。 ▽サイバーセキュリティ研究室:巧妙かつ複雑化したサイバー攻撃や普及するIoT等への未知の脅威に対応するためのサイバーセキュリティ技術の研究開発を行っている。また、無差別型攻撃や標的型攻撃等多様化したサイバー攻撃の情報を大量に集約・分析し、サイバー攻撃対策の自動化を目指す技術の研究開発を行っている。さらに、研究開発成果を機構自らのサイバー攻撃分析能力の強化のために適用することにより、研究開発における技術検証を行い研究開発成果の速やかな普及を目指している。 ▽NICTER ~インシデント分析センター~:NICTER(ニクター)はインターネットで起こる無差別型攻撃への迅速な対応を目指したサイバー攻撃観測・分析・対策システム。ネットワーク観測システムと、マルウェアの自動解析システムを融合させ、ネットワークで今まさに起こっている「現象」を俯瞰的に把握し、さらにその「原因」と考えられるマルウェアをリアルタイムに推定する。 ▽DAEDALUS ~対サイバー攻撃アラートシステム~:DAEDALUS(ダイダロス)はNICTERのダークネット観測網に基づいた対サイバー攻撃アラートシステム。マルウェア感染機器による組織内/外への攻撃活動をダークネットで検知し、攻撃元の組織にリアルタイムにアラートを発報する。地方公共団体情報システム機構(J―LIS)との連携で、地方公共団体向けにDAEDALUSアラートの無償提供を行っている。(全文は7月5日付け4面に掲載)
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