3D設計データをお手軽に可視化 クラウドベースの製造業・建設業向けソリューションをリリース SB C&S、ホロラボ

 SB C&S(東京都港区、溝口泰雄社長)とホロラボ(東京都品川区、中村薫社長)は2月25日に都内で記者会見を開催し、3D設計データを自動でARやMRに変換してヘッドマウントディスプレイ(HMD)で確認できる、可視化ソリューション「mixpace」を共同開発し、同日より発売すると発表した。 同ソリューションは、3D CADやBIMで作成した設計データを、ウェブブラウザへアップロードするだけで、自動でARやMRで視聴可能となるデータ形式に変換するというもので、専門的な知識が無くても利用可能なほか、クラウドサービスのため場所や環境を選ばずに利用可能。変換されたデータは「Microsoft Azure」上のストレージに保存され、3D化したデータはマイクロソフトのHMD「HoloLens」やタブレット上で、AR/MRコンテンツとして表示できる。また、BIMと3D CADで作成したデータをそれぞれ表示することも可能となっている。 記者会見には、同社上席執行役員ICT事業本部長の草川和哉氏、同社ICT事業本部MD本部本部長の永谷博規氏、ホロラボ代表取締役CEOの中村薫氏が登壇。 SB C&Sとホロラボは2016年より協業を開始しており、2017年にはmixpaceのベータ版をリリース。草川氏は今後について、2020年に向けて5Gと関連した新サービスの共同研究も進めていくと話し、「当社には法人向けの5Gビジネスを行う部門もあり、AR・MR技術は5Gと密接につながる分野です。こういった技術を用いて、生産性向上に貢献できればと思います」と意気込む。 中村氏は、今後のロードマップと説明し、マイクロソフトが2月に発表した最新モデルのHMD「HoloLens2」への対応のほか、機能面では平米・BIMの属性情報の取扱い、現実への位置あわせ、複数人での画面共有、音声やテキストによるフィードバック、遠隔地での作業者への支援機能といった新機能を追加すると発表したほか、インターフェース面ではBIM360やARCHICADへの対応、デバイス面ではWindowsMRや2DのWindwosアプリ、建設業で多く利用されるiOSへの対応も予定していくという。