NICTなど開発のテラヘルツ波分光計、木星氷衛星探査機に搭載
欧州宇宙機関(ESA)は4月14日、大型ミッションである木星氷衛星探査機「JUICE」(ジュース、ジュピター・アイシー・ムーン・エクスプローラー)の打上げに成功した。11のサイエンス機器のうちのひとつ「テラヘルツ波分光計(SWI)」は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT、徳田英幸理事長)を含む国際チームの協力で開発した。NICTは主鏡・副鏡・アクチュエータ(エネルギーを何らかの動作に変換する装置)を担当したほか、観測データから生命の存在可能性の鍵となる情報を抽出するための独自のアルゴリズムを研究している。「ジュース」は2031年に木星圏に到達予定であり、SWIにより、ガニメデなど氷衛星の非常に希薄な大気や表面及び表面下の調査や、エウロパ氷衛星の地下海から噴出するプリューム(火成活動)に含まれる組成の観測を実施し、氷衛星の生命の存在可能性の探査に貢献することが期待される。(全文は4月21日付け1面に掲載)
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