JCTA ローカル5Gサービス 共同利用区域を設定 免許取得ケーブルテレビ事業者が会見

一般社団法人日本ケーブルテレビ連盟(JCTA、東京都中央区)は、10月31日に連盟内及びオンラインのハイブリッドで記者説明会を開催し、共同利用区域を設定したローカル5Gのサービス展開についてその概要、免許取得事業者のねらい、今後の展開、業界コアの今後の展開について説明した。
村田太一専務理事が冒頭、開会挨拶を行い「本日の会見のひとつ目は、ローカル5Gの関連でこの8月に共同利用区域を設定したローカル5Gの制度改正についてで、免許を取得されているケーブルテレビ事業者2社から具体的なお話しをしていただく。2つ目はNTT法の関連でこれについて業界の対応状況や考え方を説明する」と述べた。
共同利用区域を設定したローカル5Gのサービス展開について、4者から説明した。
JCTAは、共同利用制度の概要について野崎健事業企画部上席部長が説明した。要旨は次の通り。
JCTAは「『2030年のケーブルテレビが担うべきミッションと目指すべき姿』を発表している。そのミッションは『地域DXで地域を豊かに、人々を笑顔に』。これのもとに目指すべき姿として6つの重要なアプローチを示しており、そのひとつが『ワイヤレスが変わる 地域MNOとして第5のモバイルキャリアを目指す』だ。無線サービスを業界の成長のための重要な取り組みのひとつと位置づけている。具体的には、私どものサービスの基盤となる光ファイバー網の上で、地域BWAで広いエリアをカバーして、ニーズのあるエリアに関してはローカル5Gを展開する。加えて、MVNOも積極的に活用しながら多層的に高速なモバイルネットワークでサービスを展開する。
グレープ・ワンが展開している業界統一コアでローカル5Gを一体的に制御して、ケーブルテレビが持つ地域力なども掛け合わせて、BtoCからBtoGまで地域のあらゆるニーズに対応していく。地域MNOとしてのプレゼンスを築いて横連携も深めて〝第5のモバイルキャリア〟を目指すのが将来のイメージだ。
ローカル5Gについては今回の制度改正で、共同利用区区域が設定できることになって、BtoCからBtoGまでいろいろなサービス展開がしやすくなった。安定的、柔軟的に行えると期待している―と説明した。

(全文は11月10日付2面に掲載)

この記事を書いた記者

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田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。