NECなど、効果的な広告運用を支えるデータ利活用領域で協業

NECとDataCurrent(東京都港区、多田哲郎代表取締役社長)は、放送局の持つ様々なデータをもとに広告の内容や放送枠を変更するなどの効果的な広告運用を支えるデータ利活用の領域で協業したと発表した。
両社はこれまで、データを活用した広告運用について分析・検証を進めてきたが、今後同協業をもとに「運用型テレビCM」(テレビCMの広告効果をリアルタイムに分析し、より最適な放送枠を適時取引する運用手法)の普及などを見据え、データ管理・活用環境を放送局へ提供し、広告の価値向上と同分野のDX推進に貢献する。近年、テレビ番組のネット配信サービスやSNSなどの普及に伴い、放送局が視聴者に関するデータをオンラインで入手することが可能になっており、こうしたデータに基づいてタイムリーに広告の内容や放送枠を変更することで効果的にターゲット層に訴求することができる「運用型テレビCM」の市場が広がり始めている。
放送局で具体的に活用が期待できるデータとしてはテレビやラジオのネット配信サービスから得られる登録データや視聴・聴取データ、番組に関するSNS投稿や放送局主催のイベント、グッズ販売を通じて得られる視聴者の属性(年齢、性別など)や関心などのデータがある。一方で、こうしたデータは複数の部署で別々のシステムで管理されていることが多く、タイムリーなデータの活用に課題がある。

(全文は4月12日付け4面に掲載)

この記事を書いた記者

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田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。