日立製作所がオリックス銀行のクラウド運用変革を支援するパートナーに選定

日立製作所は、オリックス銀行のクラウド運用の変革を支援するパートナーに選定された。
日立製作所は、2023年12月にHitachi Application Reliability Centers(HARC)により、SRE(Site Reliability Engineering)観点で、オリックス銀行のクラウド運用の成熟度を評価するマチュリティ・アセスメントを実施した。「オブザーバビリティ(可観測性)」や「インシデント管理」などクラウド運用の信頼性や運用効率を測る5つの観点で評価を行い、改善項目の洗い出しや優先順位付け、推奨の改善ロードマップの提案を行った。
その結果を踏まえ、2024年4月から、日立製作所はオリックス銀行とともに実行計画を策定し、段階的なSREの成熟度向上を推進していく。これにより、日立は、柔軟性や拡張性などクラウドの価値を生かしながら、信頼性の向上やコストの適正化を図り、業務の生産性や顧客体験価値の向上などオリックス銀行のデジタルトランスフォーメーション(DX)実現に貢献していく。 現在、多くの企業が、DX推進の一環としてパブリッククラウドの利用を積極的に進める中、トラブル対応などクラウド運用の負荷増大が課題になっており、その解決策としてSREの観点を取り入れ、よりクラウドに適した運用へ変革することが急務になっている。 日立製作所は、クラウド運用の改善を提案するプロフェッショナルサービス、継続改善を行うマネージドサービスで構成される「HARC」を通じて、国内外合わせて40社以上の顧客の運用チームに伴走しSRE導入による運用負荷の軽減や、クラウド上で稼働するサービスの信頼性、安定性向上に取り組んできた。
オリックス銀行は、原則クラウドを活用する「クラウドファースト」をデジタル戦略の1つとして掲げて取り組みを加速しており、金融業界の中でもデジタル化を先進的に進めている。

写真は「HARC」のイメージ

(全文は4月24日付け2面に掲載)

この記事を書いた記者

アバター
田畑広実
元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。