マグナ・ワイヤレス ジッタレス新世代ローカル5G装置
マグナ・ワイヤレスは、「COMNEXT次世代通信技術&ソリューション展」に出展し、「リアル5Gの世界真の普及への取り組み」をコンセプトに、ローカル5G、ミリ波伝送等の先端技術への取組みを紹介した。
同社はエイビットの事業部門として5G関連の技術・製品の開発・製造を行ってきた。2023年11月にマグナ・ワイヤレスとして新たなスタートを切った。事業内容はローカル5G製品の開発・製造、5Gアドバンスト製品の開発・製造、5G半導体チップ開発、ローカル5Gサービスのコンサルティング、5Gアドバンスト技術のコンサルティングなど。
ブースではURLLC特化型ローカル5Gシステムのライブデモを実施した。超高信頼低遅延通信(URLLC)は5Gの三大メリットの一つ。従来の無線通信システムでは、スマホ用の高速大容量通信(eMBB)と、IoT用の多数同時接続および低消費電力(mMTC)が主流だった。5Gから低遅延かつ高信頼な通信であるURLLCが加わったが、同社ではURLLCに特化したローカル5G製品をメインに展開している。通信手段のオーバーヘッドを取り除き低遅延を実現し、再送方法を工夫してエラー発生時の遅延を防ぐシステムを構築している。
ライブデモは、4Kカメラで撮影した映像をエンコードし、ローカル5G発信機から発信、受信機(基地局)で受信しデコードしモニターに表示する。ただし発信機と受信機の間には遮蔽板(AGC製)が設置されており、電波を通さないようになっている。デモではSFN(単一周波数ネットワーク: Single Frequency Network)が用いられていた。SFNは複数の送信機が同じ周波数で同じ信号を同期して送信する技術。
TSN(Time Sensitive Networking)対応ローカル5G装置「AU―700gNB」は、同社のローカル5G装置「AU―650」をベースに、ジッタレスでの高信頼性通信を目標に開発された。スマートファクトリー向けの高い要求性能を満たし、従来の無線通信システムでは対応できなかった制御機器への組み込みを可能にする。また、同機を用いることにより、システムの検証も可能。2025年3月にリリースの予定。
(全文は7月29日号4面に掲載)
この記事を書いた記者
- 放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。
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