国交省、中国でPEMSEA東アジア海洋会議
国土交通省総合政策局によると、第8回東アジア海域環境管理パートナーシップ(PEMSEA)東アジア海洋会議(閣僚会合)が11月6日から8日まで中国・アモイ市で開かれ、今次会合では東アジア海域での海洋保全と接続可能な開発の両立に向けた、連携強化のための参加国等の取組みを一層推進することを確認した。会期中、アジアにおける持続可能な沿岸域管理の推進に顕著な貢献をした「アジア海洋の30人」のトップ3人の一人として、海洋政策研究財団(現笹川平和財団海洋政策研究所)の大塚万紗子元特任研究員が顕彰された。
東アジア海域環境管理パートナーシップ(PEMSEA:Partnerships in Environmental Management for the Seas of East Asia)は、東アジア海域における環境管理と持続可能な開発を促進するため、日本・中国・韓国を含む各国政府、国家機関、非政府組織(NGO)、研究機関等の幅広い関係者が参加する国際協力の枠組みで、里海づくりなどを含む沿岸域の総合的管理(Integrated Coastal Management:ICM)に関するベストプラティスの共有や連携強化のための活動を行っている。3年ごとに多様な関係者が集う「東アジア海洋会議」を開催し、閣僚級会合において中長期の活動方針を定めている。
今次会合においては、カンボジア、中国、インドネシア、日本、ラオス、フィリピン、韓国、シンガポール、東ティモール、ベトナムが参加。東アジア海域での海洋環境の保全と持続可能な開発の両立には、様々な主体(参加国、地方自治体、関係機関等)や要素(海域と陸域、技術、政策等)を連携させて相乗効果(シナジー)を創出することが重要であり、連携強化に向けて参加国等が取組みを一層推進することを確認した。
日本からは、大野達国土交通省総合政策局次長が参加し、わが国の取組みとして、第4期海洋基本計画の主柱の一つである「持続可能な海洋の構築」の下、ブルーカーボン生態系の活用などによるカーボンニュートラルの実現に向けた取組みを着実に進めて、東アジア海域での海洋環境の保全と持続可能な開発に取組んでいることを紹介し、各国参加者から高い関心が示された。
また、PEMSEA設立30周年を記念してアジアにおける持続可能な沿岸域管理の推進に顕著な貢献をした人たちを表彰する「アジア海洋の30人」のトップ3人の一人として、前述のように大塚万紗子氏が顕彰された。大塚氏は、日本においてICMの理念の普及と実践の拡大に長年にわたり尽力し、得られた知見についてPEMSEA参加国を含む国内外へ発信した功績が評価された。
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