ソニーマーケティング、バンテリンドームに大型LEDなど納入

 ソニーマーケティング(東京都港区、川口大輔社長)は、ナゴヤドーム(愛知県名古屋市、大島 宇一郎社長)が運営する「バンテリンドーム ナゴヤ」(所在地:名古屋市東区)内の「106ビジョン」とサブビジョンの大型LED表示装置および送出システムを納入したと発表した。システム設置は2025年2月に行い、3月1日(土)のオープン戦(中日ドラゴンズ―横浜DeNAベイスターズ戦)から本格運用を開始する。
 今回、バックスクリーンに設置されている幅約106メートルの大型映像装置「106ビジョン」の大型LED表示装置を3面構成から1面構成にリニューアルしている。ビジョンが1面構成になったことで、ビジョンとビジョンの継ぎ目がなくなりよりダイナミックな映像演出が可能になる。
 「106ビジョン」に加え、総合演出システムも更新している。海外の球場での採用実績もある送出機材を導入し、今回のリニューアルに先んじて2024年から導入したソニーのマルチフォーマットポータブルカメラ「HDC―5500V」およびスポーツコーダーと連携している。試合における得点時などにリアルタイムな演出がビジョンに表示されるようになるほか、「HDC―5500V」による浅い被写界深度で選手や観客の表情をドラマチックにとらえた映像など、臨場感ある演出を実現する。
 さらに、本塁側の上方に設置されているサブビジョンの改修も行っている。ビジョンの横幅が約15メートルから20メートルになり面積比で約1・7倍の大きさになった。この大型化にともない、外野スタンドの観客からのサブビジョンの視認性が向上している。また、サブビジョンの上部にある時計をアナログ時計からデジタル時計に変更した。
 ナゴヤドームは、2017年のシーズンから使用を開始した「106ビジョン」の更新を検討する中で、さまざまな選択肢の中から1997年のドーム開業当初から採用しているソニーのシステムに対する安心感を評価されたことに加え、ナゴヤドームとして将来的な拡張や進化を見据え、スポーツ事業における取り組みを基にソニーマーケティングからの今回の提案を採用した。
 納入システム概要は以下の通り。
 ▽大型LED表示装置
 ・106ビジョン(1面、スクリーンサイズ1060㎡)
 ・サブビジョン(1面、スクリーンサイズ 100㎡)
 ▽送出システム
 ・総合演出システム(1式)
 ▽システムカメラ(2024年導入)
 ・マルチフォーマットポータブルカメラ「HDC―5500V」(3式)


本塁側上方のサブビジョン(2025年2月19日撮影)


コントロールルーム(左)、マルチフォーマットポータブルシステムカメラ「HDC―5500V」(右)

この記事を書いた記者

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成澤誠
放送技術を中心に、ICTなども担当。以前は半導体系記者。なんちゃってキャンプが趣味で、競馬はたしなみ程度。