大阪・関西万博13日に開幕、160の国や地域参加

 2025年日本国際博覧会「大阪・関西万博」(日本国際博覧会協会主催)が4月13日(日)、大阪市此花区の夢洲特設会場を舞台に開幕する。会期は10月13日(月)まで184日間。万博史上最多の160以上の国や地域、国際機関が参加を表明しているほか、テーマ事業「シグネチャーパビリオン」には国内企業74社が、会場整備や運営には384社(2月末現在)が協賛を表明しており、会期中の入場者想定規模として約2820万人(内インバウンド約350万人)、経済波及効果は約2兆9155億円を見込む。
万博は1851年、ヴィクトリア女王の夫、アルバート公の提唱によりイギリス・ロンドンのハイドパークで開催された「第1回ロンドン万博博覧会」がきっかけとされる。以後、人類の進歩や技術・芸術の頂点を世界に発信し、平和の象徴として世界各国の人々の交流の場となることを目的に進化・発展を繰り返してきた。
 国内開催は、2005年に愛知県で開催された「愛・地球博」以来20年ぶりの開催。大阪での開催は1970年の「大阪万博」以来二度目の開催となる。
 大阪・関西万博のメインテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。人間1人ひとりが自らの幸せや生き方を見つめ直し、それぞれの可能性を最大限発揮できる持続可能な社会を世界とともに創ることを目指し、人々が五感でテーマに触れ、すべての命の未来を楽しみながら考え学ぶ、命に真正面から取り組むことを目指した。
 サブテーマは「Saving Lives(いのちを救う)」、「Empowering Lives(いのちに力を与える)」、「Connecting Lives(いのちをつなぐ)」。「People’s Living Lab(未来社会の実験場)」をコンセプトに掲げ、参加者全員のアイデア交換による未来社会の共創(co―create)や、課題やソリューションを共有できるオンラインプラットフォームの立ち上げ、新たなアイデアの創造・発信の場を目指して、未来の技術や社会システムの実証実験にとどまらず、1人ひとりの心や人々のつながりを含めた「いのち輝く未来社会」の実験場として来場者に参加行動を促す。
 会場は大きく分けて、「シグネチャーパビリオン」「国内パビリオン」「海外パビリオン」「未来社会ショーケース」で構成される。これに加えて、会期中は様々なイベントが開催される。
 「シグネチャーパビリオン」は、国内外で活躍する8人のプロデューサーが主導し、会場中心に位置するパビリオン。リアルとバーチャルをインクルージョンした多様な体験により、訪れるすべての人々が「いのち」について考え、その概念をアップデートする場所になることを目指す。「Better Co-Being」(宮田裕章・慶応大教授)▽「いのちの未来」(石黒浩・大阪大教授)▽「いのちの遊び場 クラゲ館」(中島さち子・音楽家)▽「null2」(落合陽一・メディアアーティスト)▽「いのち動的平衡館」(福岡伸一・生物学者)▽「いのちめぐる冒険」(河森正治・アニメーション監督)▽「EARTH MART」(小山薫堂・放送作家)▽「Dialogue Theater―いのちのあかし―」(河瀨直美・映画作家)―の8つのパビリオンで「いのち」を表現する。
 「国内パビリオン」は、ホスト国としてのメッセージを伝える日本館や自治体が運営するパビリオンのほか、企業や大学などが中心に展開する民間パビリオンなど17のパビリオンが出展する。
(全文は4月11日付紙面に掲載)

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kobayashi
主に行政と情報、通信関連の記事を担当しています。B級ホラーマニア。甘い物と辛い物が好き。あと酸っぱい物と塩辛い物も好きです。たまに苦い物も好みます。