Inter BEE2023 ミハル通信、「ELL Lite」で「リモート・ライブ・セッション」
ミハル通信は「Inter BEE 2023」に出展し、ELLシステムを使った「リモート・ライブ・セッション」を開催して大きな注目を集めた。ブース来場者は、ELLシステムが実現する極超低遅延の映像・音声伝送を体感した。
幕張メッセのミハル通信ブースと約50㌔㍍離れた鎌倉本社をネットワークで繋ぎ、ギターとフルート・バイオリンのリモート・ライブ・セッションを行った。鎌倉本社でのゲストアーチストは15日がフルートの酒井麻生代さん、16日はフルートの笛吹かなさん、17日はバイオリンの弘田久美子さん。幕張メッセでギター演奏したのはミハル通信取締役の尾花毅氏。同氏作曲の作品などを披露した。
ELLシステムは世界最高水準の極超低遅延で8K、4K映像を伝送できるシステム。「ELL Lite」は「MADI」及び「Dante」に対応し、非圧縮音声を極超低遅延で伝送することが可能だ。
尾花氏はライブ終了後に挨拶して「同時に演奏するために音声をなるべく低遅延で伝送することがひとつのポイント。皆さん見ていただいた通り、全く隣で演奏しているくらいの遅延しかない。実際には15ms~20ms。そして汎用の回線を使って、ここまでできるというのもポイント。今回は放送局様にエンターテイメントに使えないかとデモンストレーションしましたが、このほか低遅延、高画質・高精細な伝送ソリューションを求めているお客様はほかにもいらっしゃると思うのでさらにご提案をしていきたい」と述べた。
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ミハル通信は、独自開発の『複数波一括処理方式』を採用した放送局向けミニサテ装置を開発した。同方式は、すでにCATV市場向け受信点アンプで実績がある。
特長は①UHF帯域で放送される地上デジタル放送を受信し、特定の周波数で送出できる②出荷後でも周波数の変更・追加が任意に設定できる③最大8波まで対応できる④送出レベルを自動で規定値に調整でき、デジタルAGCで安定運用できる⑤出力信号を9ms以上で遅延調整可能―など。
写真は「リモート・ライブ・セッション」の模様
(全文は12月6日付け4面に掲載)
この記事を書いた記者
- 元「日本工業新聞」産業部記者。主な担当は情報通信、ケーブルテレビ。鉄道オタク。長野県上田市出身。
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