【空の日特集】JUIDA 鈴木理事長に聞く ドローン展福岡で12月に開催
一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は、日本の無人航空機を含む次世代移動システム(AMS、アドバンスド・モビリティ・システム)産業の振興を目的として活動している。2014年7月の設立以来、無人航空機の産業振興、及び市場創造支援に取り組んできた。2021年7月には人を乗せて空を移動するいわゆる空飛ぶクルマなどを含めて「次世代移動体システム(AMS)」と定義し、一体の産業として健全な発展と市場創造を目的として、活動の加速と拡大を図っている。有人地帯での目視外飛行の「レベル4」施行も見据えながら、業界団体としてドローンのさらなる普及促進にどう取り組んでいくのか鈴木真二理事長に話を聞いた。 ――幕張メッセで6月21日(火)~23日(木)に開かれたJUIDA主催の民生用・商業用ドローン(無人航空機システム)産業の国際展示会&コンファレンス「Japan Drone2022」及び同時開催の「次世代エアモビリティEXPO 2022」は、3日間で1万7000人余りが来場するなど大変盛況でした。終了してのご感想と、12月に開かれる福岡開催の抱負をお聞かせください 「6月の展示会は昨年に引き続きリアル開催で、2ホールを使って広いスペースで開かれました。多くの方々にご来場いただき、直接いろいろな意見交換もできてすばらしい機会になったと考えています。そして、12月6日(火)・7日(水)には福岡国際会議場で『Japan Drone/次世代エアモビリティEXPO in 九州(福岡)』が開かれます。首都圏だけでなく日本各地でこういったイベントをという声をいただいておりましたので、12月に初めて幕張以外でジャパンドローン展を開きます。地方の方々のご期待に添えるのではないかと思っています」 ――国土交通省が「レベル4飛行の実現」で新制度の施行を予定しています。ドローンの活躍の可能性がさらに広がると思いますがドローンの業界団体として、どういったことを期待していますか 「2022年12月に航空法改正が施行され、レベル4飛行を実施する準備が整います。ドローンの機体登録制や免許制の導入などレベル4を実現するための法制度が整備されて12月から実際にどうやって実施していくか議論が進んでいるところです。レベル4実現という目標に向けて、ドローンの機体認証や操縦ライセンス(技能証明)といった制度が重要になってきます。有人地帯の目視外飛行というレベル4の実現はかなりハードルが高くなるので、制度ができたとはいえ、すぐに普及するかどうかは一概に言えません。一方、レベル4の実現等に向けた制度では、ドローンを飛行させることによるリスクを3つに分類し、リスクの低い飛行形態から、カテゴリーⅠ、カテゴリーⅡ、カテゴリーⅢと分類しています。レベル4の飛行はカテゴリーⅢに定義しています。これまで許可承認が必要であったカテゴリーⅡの多くが機体認証や操縦ライセンスがあれば個別審査を不要にするとしており、これは非常に大きな変化で、より自由な飛行ができるようになってくるかと思います。ここはドローンの社会実装に向けて非常に大きな意味があると思います。レベル4は機体及び制度もさらに安全性を高めていかなければいけませんので長期的に取り組むことが必要かと思います。一方で、それほどリスクが高くないカテゴリーⅡで許可申請がなくても飛行できることでドローンの活発な利用が広がっていくと思います。航空法では、DID地区(人口集中地区)の上空でドローンを許可なく飛行させることを禁止していますが今後、必要な資格があれば可能になることにもなりますので、都市部の点検等でドローンの利用はさらに拡大していくと思います」(全文は9月21日号5面に掲載)
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