A―PAB キャンペーンの新ナビゲーターはチコちゃん
一般社団法人放送サービス高度化推進協会(A―PAB)は1日、「『ボーっと見ないで!新4K8K衛星放送』A―PAB記者発表会」を助成就業支援センター(東京都品川区)で開催した。 冒頭登壇したA―PAB理事長の相子宏之氏が「放送通信技術の進展、スマートフォン、テレビ受像機の高機能化などにより、放送サービスのみならず様々な映像配信サービスが開始され、最近では日本に限らず世界中でコネクテッドTVと言われるものが、大きく普及しております。サービスが多様化し、ユーザーの選択肢も、大きく広がっています。4K8K放送は、メディアの多様化の時代にあっても、放送サービスの観点からは非常に重要だと考えますが、視聴者ユーザーの皆様にとってはまだまだ積極的に視聴するメディアにはなっていないのかもしれないというふうに感じております。 パリ五輪までに2500万台普及という目標を掲げておりますが、現状少し厳しい状況かなというふうに思いますので、今回のキャンペーンでギアを入れ直し、更なる普及を図りたいと考えております。是非、ご支援ご協力のほどよろしくお願いいたします」と挨拶した。 続いて、NHKとBS民放5局(BS日テレ・BS朝日・BS―TBS・BSテレ東・BSフジ)による共同キャンペーン「新4K8K(BS)衛星放送で見ようよ!」について説明および、同キャンペーンのナビゲーターに就任したNHKの人気番組「チコちゃんに叱られる!」(金曜午後7時57分)のキャラクター、チコちゃんが登場した。 BS編成担当者会議主査でBSフジの荒井昭博常務がチコちゃん採用の経緯について「前回、前々回と春風亭昇太師匠に務めていただきましたが、師匠のインパクトに追いつくにはどうしたらいいか考えたところ、国民的キャラクターであるチコちゃんがいいのでは思いました。 ただし難しいかなとも考えたのですが、NHKさんにご相談したら快諾していただきました。私ども民放5局でいうと、多分ドラえもんやサザエさんが全局に出るようなものだと思いますが、全局的に盛り上がるということで出演に関してはクリアできました」と語る。 チコちゃんは「そんな大役を任されて光栄だわ」と喜びを語り、「4K8Kのどこがすごいかが分かる番組を岡村(隆史)と一緒に作った。4Kなのでチコのお顔の化粧が大変だった。NHKだけではなく民放のBSにも放送されるということで、岡村もノリノリで収録をしていました」と述べた。 このように民放、NHKの枠を超えて4K8K普及を促進するため、「チコちゃんに叱られる!新4K8K衛星放送キャンペーン特別編」という、テレビが映る仕組みから、4K8Kの魅力と最新技術までを分かりやすく解説する約25分間の動画を作成している。記者発表会ではその動画のダイジェスト版が上映された。 各局のキャンペーン中に放送される注目の4K番組が紹介された後、2021年の開局から間もなく3年目を迎える「WOWOW 4K」の4K番組も紹介された。 さらに、A―PABからは「新4K8K衛星放送の魅力を伝えるために」として、視聴した人からの評価や魅力ポイントが発表された。魅力ポイントとしては、「色鮮やか」「水滴まで鮮明に見える」が多かったという。その他、「立体感・質感まで感じられる」「リアル間・臨場感がある」なども上げられている。このように画質・臨場感の満足度は全体の約9割と高い数値を維持している。 一方、新4K8K衛星放送に関する認知度、理解度については増かが見られない。また、2022年9月に調査では、「現在、衛星放送で4K8K放送が見られる」は37・4%が知っていたが、「4K(8K)テレビのリモコンで4 K(8K)ボタンを押すと見られる)ことを知っていたのは15・5%にとどまっている。 さらに、4K(8K)テレビの不満足理由としては、「新4K8K衛星放送で面白い番組がない」がトップで、次いで「4K・8K画質の番組が少ない」となっている。機器関連(費用が高い、設置が面倒、操作が面倒くさい)などはそれぞれ1~2割であり、コンテンツに関する不満の方が高くなっている。 これらから、4Kらしさが理解されやすいのは、まずは「色鮮やかな映像」「光の美しい映像」「臨場感のある映像」とし、独自番組、4Kならではの魅力がある番組を増やすことで口コミで伝わりやすくする。さらに、4K番組の選択肢を増やすことと、探すのが面倒という気持ちを払拭することが重要と述べた。 最後にNHKとBS民放5局の編成担当者が年末年始の注目番組を紹介するとともに、質疑応答が行われ閉会した。
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