【非接触ソリューション特集】KDDIエボルバ 直感的解決サポートサービス
非対面ソリューションは、カスタマーサポート領域にも広がっている。KDDIエボルバ(東京都新宿区、若槻肇社長)は、映像を活用した2つのコンタクトセンター向け『映像サポートサービス』の提供を始めた。同社が提供するのは、国内大手企業のコンタクトセンター構築・運営、改善のノウハウ・実績をもつオペレーションと、ウェブ接客クラウドサービス「LiveCall」、ビジュアルカスタマーアシスタンス・ツール「TechSee」を組合せたコンタクトセンターの新たな非対面ソリューション・サービス。いずれも映像という視覚情報を利用者とオペレータがリアルタイムに共有しながら対話。必要に応じてオペレータが画面にマーキングすることでより直感的な解決に導くサポートを行い、ロイヤリティとCXを向上させる。「LiveCall」を活用したサービスは、対面接客のリモート化やEC・通販サイト利用者の遠隔接客に適している。商品説明や販売・契約、相談窓口の他にも、オンライン診療/診察や特定保健指導、ネットバンクの本人確認、ホテル等のチェックインなどの非対面接客に活用できる。利用者が店舗に設置しているタブレットや、Webサイト上からアクセスすることでオペレータに接続でき、非対面ながら対面による安心感・信頼感を提供する通話・映像・チャットでのコミュニケーションが図れる。 通話中決済やアバター接客など利用者の〝使いやすさ〟も備えるサービスで、利用者はWi―fi環境の利用で通話コストを抑えて利用ができる。また、『映像サポートサービス』は、対面接客で発生する企業の店舗にかかる設備投資を抑えることができ、導入しやすい点もポイントとなる。事前予約機能の活用で利用者の予定に合わせた企業側の接客・繁閑コントロールも可能だ。 「TechSee」を活用したサービスは、機器の設定・設置・修理が発生するサービスやインターネットサービス、家電・住宅製品等の事業者や事故・物損状況を確認する保険事業者等の訪問サポートのテクニカルサービスのリモート化に適している。利用者からの入電を受けたオペレータが「映像の利用が有効」と判定した場合に『映像サポートサービス』を案内、利用者のスマートフォンにSMS(ショートメッセージサービス)を送信し、利用者はSMSに届くURLをタップするだけでスマホのカメラが起動、問合せの対象になった〝モノ〟を双方で確認しながら問題を解決する。 これにより、従来の電話やチャットでは解決しきれなかった複雑な問合せの一次解決率を高め、対面の技術者派遣が必要な修理等が不要となる。「TechSee」の活用例では、技術者派遣率を37%削減、オペレータの平均対応時間を10%~80%削減するという。 「映像サポートサービス」の導入や運用課題は、KDDIエボルバが解決する。「映像サポートサービス」の効果を最大化するためには、単にシステムを導入するだけでは難しいという。適用する業務領域の選定、利用しやすい導線整理と設計、利用者の理解度にあわせた〝映像〟を活用したオペレーション、利用者の声を反映する運用改善がポイントになる。同社の強みは、コンタクトセンターの運用現場で経験を積んだ現場を熟知する担当者が導入・運用にあたるため、企業の運用視点と利用者視点の両軸からみた最適解を提供する点にあり、センター運営全体をみた提案、ソリューション提供が可能だ。 KDDIエボルバは、今後もデジタルと人の両軸でソリューションを拡張し、コンタクトセンターを全体最適化するソリューション・サービスでさまざまな課題解決につなげるとしている。
この記事を書いた記者
最新の投稿
- 実録・戦後放送史2024.09.02連載にあたって
- 筆心2024.09.022024年8月26日(第7712号)
- 放送ルネサンス2024.09.02放送100年特別企画 「放送ルネサンス」第1回
- 放送2023.09.01ビデオリサーチ 災害情報入手経路の7割が地上波民放テレビ