【特集】日本無線協会 無線従事者国家試験実施概要を決定
公益財団法人日本無線協会(東京都中央区 河内正孝理事長)は、令和5年度の無線従事者国家試験の実施概要を決めた。無線従事者国家試験は、令和3年度において試験手続きを大幅にデジタル化しており、また、一部資格においてはCBT(コンピュータ利用試験)方式を導入して試験場所・日程が大幅に増えている。なお、CBTについては申請の受付も常時可能となっているが、CBT以外の試験については受付期間が資格ごとの受付月の1日から20日までとなっている。また、いずれの試験も申請に当たっては、適正な顔写真を電子的に登録することとなっているほか、CBTにおいては受験に際して所定の身分証明書を提示する必要があるなどの注意点があるため、協会では事前に協会のホームページ等を十分に確認するようよびかけている。協会では、これら試験手続きのデジタル化やCBTによる試験機会の拡大を通じて、無線局の運用を目的として無線従事者免許を取得することはもちろん、国家試験への挑戦を通じた自己研鑽や情報通信を含む科学技術の幅広い分野の知識を持つ人材の育成に役立つことを期待するとしている。特殊無線技士(CBT以外のもの)【申請の受付期間】 ▽6月期=令和5年4月1日から20日まで▽10月期5年8月1日から20日まで▽2月期=5年12月1日から20日まで。 ◎第一級海上特殊無線技士 ▽6月期=5年6月13日後9・30~無線工学、法規、英語、電気通信術。 ▽10月期=5年10月24日後9・30~無線工学、法規、英語、電気通信術。 ▽2月期=6年2月9日後9・30~無線工学、法規、英語、電気通信術。 ◎レーダー級海上特殊無線技士。 ▽6月期=5年6月13日前9・30~無線工学、法規。 ▽10月期=5年10月24日前9・30~無線工学、法規。 ▽2月期=6年2月9日前9・30~無線工学、法規。 ◎航空特殊無線技士 ▽6月期=5年6月13日後1・00~無線工学、法規、電気通信術。 ▽10月期=5年10月24日後1・00~無線工学、法規、電気通信術。 ▽2月期=6年2月9日後1・00~無線工学、法規、電気通信術。 ◎第一級陸上特殊無線技士。 ▽6月期=5年6月14日前9・30~無線工学、法規。 ▽10月期=5年10月25日前9・30~無線工学、法規。 ▽2月期=6年2月10日前9・30~無線工学、法規。 ◎国内電信級陸上特殊無線技士。 ▽6月期=5年6月13日前16・00~法規、電気通信術。 ▽10月期=5年10月24日前16・00~法規、電気通信術。 ▽2月期=6年2月9日前16・00~法規、電気通信術。 【試験地】 東京都、札幌市、仙台市、長野市、金沢市、名古屋市、大阪市、広島市、松山市、熊本市及び那覇市。 ただし、第一級陸上特殊無線技士については、受験者数、試験場の都合などの理由により、このほかに、後1・00からも試験を行う場合もあるが、試験開始時刻の希望はできない。試験開始時刻は、受験票に記載し通知する。 (注)第二・三級海上特殊無線技士及び第二・三級陸上特殊無線技士は令和5年度よりCBT方式のみでの実施。 【国家試験申し込みに関してのお願い】本人確認のための顔写真をデジタル方式で登録する。スマートフォンで撮影した写真を使用することもできるが、規格に合わない写真が登録される事例も増えており、特に顔の大きさや背景の写り込みなどが問題となる例が多くなっている。受験に支障をきたす場合もあるので、規格をご確認いただき十分な品質の写真のご準備をお願いする。 また、協会からお送りする受験票と結果通知などの連絡は電子メールで行うこととなっている。申込時に正しいアドレスをご登録いただくのはもちろん、スマートフォンの電子メールのフィルタ機能や迷惑メールフォルダへの自動振り分けや設定を確認してほしい。第一級および第二級アマチュア無線技士【申請の受付期間】 ▽4月期=令和5年2月1日から20日まで▽8月期=5年6月1日から20日まで▽12月期=5年10月1日から20日まで。 ◎第一級アマチュア無線技士 ▽4月期=令和5年4月8日前9・30~法規、後1・00~無線工学。 ▽8月期=5年8月6日前9・30~法規、後1・00~無線工学。 ▽12月期=5年12月2日前9・30~法規、後1・00~無線工学。 ともに、点字の試験を含む。 ◎第二級アマチュア無線技士 ▽4月期=令和5年4月9日前9・30~法規、後1・00~無線工学。 ▽8月期=5年8月5日前9・30~法規、後1・00~無線工学。 ▽12月期=5年12月3日前9・30~法規、後1・00~無線工学。 ともに、点字の試験を含む。 ▽【試験地】 東京都、札幌市、仙台市、長野市、金沢市、名古屋市、大阪市、広島市、松山市、熊本市及び那覇市。陸上無線技術士【申請の受付期間】 ▽7月期試験=5年5月1日から20日まで▽1月期試験=5年11月1日から20日まで。 ◇ 【試験の日時及び試験科目】 ◎第一級陸上無線技術士 【第1回】 ▽7月期=5年7月10日前9・30~無線工学の基礎、後1・00~法規。11日前9・30~無線工学A、後1・00~無線工学B。 ▽1月期=6年1月15日前9・30~無線工学の基礎、後1・00~法規。16日前9・30~無線工学A、後1・00~無線工学B。 【第2回】 ▽7月期=5年7月12日前9・30~無線工学の基礎、後1・00~法規。13日前9・30~無線工学A、後1・00~無線工学B。 ◎第二級陸上無線技術士 ▽7月期=5年7月14日前9・30~無線工学の基礎、後1・00~法規。15日前9・30~無線工学A、後1・00~無線工学B。 ▽1月期=6年1月17日前9・30~無線工学の基礎、後1・00~法規。18日前9・30~無線工学A、後1・00~無線工学B。 【試験地】 東京都、札幌市、仙台市、長野市、金沢市、名古屋市、大阪市、舞鶴市(二陸のみ)、広島市、松山市、三豊市、熊本市、福岡市(7月期のみ)、那覇市。第四級海上・航空無線通信士【申請の受付期間】 ▽8月期=5年6月1日から20日まで▽2月期=5年12月1日から20日まで。 ◎第四級海上無線通信士 ▽8月期=5年8月23日前9・30~無線工学、後1・00~法規。 ▽2月期=6年2月21日前9・30~無線工学、後1・00~法規。 ◎航空無線通信士 ▽8月期=5年8月24日前9・30~無線工学、前11・20~法規、後1・30~英語。 24日または25日前9・30~と後1・00~(24日に限り後3・40~)電気通信術。 ▽2月期=6年2月22日前9・30~無線工学、前11・20~法規、後1・30~英語。22日または23日前9・30~と後1・00~(22日に限り後3・40~)電気通信術。 【試験地】 東京都、札幌市、仙台市、長野市、金沢市、輪島市(2月期・航空通のみ)、名古屋市、大阪市、広島市、松山市、熊本市及び那覇市。CBT方式の試験(第二・三級海上特殊無線技士、第二・三級陸上特殊無線技士および第三・四級アマチュア無線技士)【試験地と日時】 全国各地の会場で、それぞれ会場ごとに示された日程・時間から受験者が選定して予約する。 なお、最初に選択する試験日は申請の日から14日以降の日とされている。また、申請画面上では候補日が概ね3カ月先の日程まで表示されるが、後述のように試験日を変更した場合でも最初の申請日から120日以内に受験する必要がある。 ◇ 【注意点】 CBT方式は、試験地、日程等を多くの候補から選択することができ、また、都合に応じて試験日程を変更できる等の点で受験者の利便性が高まるものであるが、一方で、注意すべき事項があるので、協会ではホームページ等で十分に確認するように呼びかけている。主な注意点は次のとおり。 試験会場はCBT事業者への運営委託により他の資格と共用するため、満席により予約できない場合がある。また、受験票は発行されないが、試験当日は所定の身分証明書を提示する必要がある。試験日の3日前までは試験の日や受験地の変更等が可能であり、インターネット上の操作で選択することができるが、変更の場合でも選択できる試験日は最初の申請の日から120日以内であり、さらに希望する試験地・日程によっては満席となっている場合がある。 なお、試験終了直後には自動計算された点数が参考として表示されるが、これは法規及び工学の2つの科目の合計点であり、合格には2つの科目ともそれぞれの合格基準に達している必要があることに加え、無線従事者免許の申請には試験結果通知書に記載の受験番号が必要なため、免許申請には後日発行される通知書を必ず確認する必要があることにも注意が必要である。第一~三級総合・海上無線通信士 【申請の受付期間】 ▽9月期=5年7月1日から20日まで▽3月期=6年1月1日から20日まで。 ◎第一級総合無線通信士、第二級総合無線通信士、第一級海上無線通信士、第二級海上無線通信士 ▽9月期=5年9月13日前9・30~無線工学の基礎、後1・00~無線工学B。14日前9・30~無線工学A、後1・00~法規。15日前9・30~英語、後1・00~地理(総合のみ)。9月11日~15日の別に指定する時刻に電気通信術。 ▽3月期=6年3月13日前9・30~無線工学の基礎、後1・00~無線工学B。14日前9・30~無線工学A、後1・00~法規。15日前9・30~英語、後1・00~地理(総合のみ)。3月11日~15日の別に指定する時刻に電気通信術。 ◎第三級総合無線通信士 ▽9月期=5年9月13日前9・30~無線工学の基礎、後1・00~英語。14日前9・30~無線工学、後1・00~法規。9月11日~15日の別に指定する時刻に電気通信術。 ▽3月期=6年3月13日前9・30~無線工学の基礎、後1・00~英語。14日前9・30~無線工学、後1・00~法規。3月11日~15日の別に指定する時刻に電気通信術。 ◎第三級海上無線通信士 ▽9月期=5年9月14日前9・30~無線工学、後1・00~法規。15日前9・30~英語。 9月11日~15日の別に指定する時刻に電気通信術。 ▽3月期=6年3月14日前9・30~無線工学、後1・00~法規。15日前9・30~英語。 3月11日~15日の別に指定する時刻に電気通信術。 【試験地】 ▽東京都、札幌市、仙台市、長野市(三海)、金沢市(三海)、名古屋市、大阪市、広島市、松山市(三海)、熊本市、那覇市。カッコ内は記入資格のみ。
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